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2002/03/22

<韓国文化>国宝・宝物270点を特別展示

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    国宝87号 金冠(三国時代【新羅】・5世紀)国立中央博物館所蔵㊧
    国宝95号 青磁透彫七宝文香炉(高麗時代・12世紀)国立中央博物館所蔵㊨

 韓国の国宝・宝物(日本の重要文化財に相当)を一堂に公開する韓日文化交流特別展「韓国の名宝」展が、韓国国立中央博物館の全面的な協力により、韓国国外で開催される過去最大規模の韓国総合文化展として企画され、大阪と東京の2会場限定で特別公開される。

 同展は、先史・三国時代の考古遺物、仏教美術、高麗青磁、朝鮮陶磁、朝鮮時代の絵画と書跡、宮廷と両班の6部構成からなり、時代と分野を超えて集められた文化と美術の頂点を紹介するものだ。

 韓国国立博物館所蔵の約200点に、韓国国内の主要な博物館や美術館から集められた至宝約70点を含み270点にのぼる大展示会で、日本初公開作品も多数含まれている。

 5~7世紀の三国時代の遺物では、新羅や百済の王陵から出土した豪華な金製の副葬品が多数展示されるが、その中でも目を引くのが、新羅の金冠塚から出土した国宝の一群だ。国宝87号の「金冠」(三国時代[新羅]5世紀)は1921年9月、慶州市路西洞の民家の裏庭で偶然見つかった古墳から発掘された。薄い金板を切り抜いて作った帯輪の上に3本の樹枝形の飾りを、さらに2本の鹿角形装飾を付けた豪華な冠。全体に57個の勾玉と133個の瓔珞(ようらく)を下げている。

 高麗青磁コーナーでは12世紀以降の青磁の代表作が多数展示される。国宝95号の青磁透掘七宝文香炉(高麗時代・12世紀)は、七宝飾りのつなぎ目に小さく白象嵌を点じた、透かし彫りが美しい香炉。

 炉身には3重に花弁を貼り重ね、器台を3羽の兎が支えている。炉身で香を焚くと透かし彫りの孔から香煙がただよう仕組みとなっている。


大阪歴史博物館
公開日時:3月16日―5月6日  
開館時間:午前9時半~午後5時(金曜日は午後8時まで) 
休館日:毎週火曜日
料金:一般1,200円(1,000円)、高・大学生900円(700円)※( )内前売
℡06・4860・8600(ハローダイヤル)

東京国立博物館平成館(上野公園)
公開日時:6月11日―7月28日
開館時間:午前9時半~午後5時(金曜日は午後8時まで)
休館日:毎週月曜日(7月22日開館)
料金:一般1,300円(1,100円)、高・大学生900円(800円)※( )内前売
℡03・5777・8600(ハローダイヤル)