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2008/01/01

<韓国文化>佐々木直子先生の韓国正月料理

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    マンドゥ(餃子)で福を包む

 韓国のお正月料理といえば、なんといってもトックッ(韓国式お雑煮)がポピュラーですが、平安道(ピョンアンド)などの北部地方ではトックッよりもマンドゥクッ(餃子スープ)をよく食べます。

 お正月にトックッを食べることには、白くて細長いお餅にたとえて不老長寿を祈願する意味がこめられていますが、一方のマンドゥクッには、皮で具を包むマンドゥ(餃子)にたとえて、「福を包んで食べる」という意味がこめられています。

 韓国では普段から、マンドゥクッはもちろん、チンマンドゥ(蒸し餃子)、ムルマンドゥ(水餃子)、ワンマンドゥ(肉まん)、クンマンドゥ(焼き餃子)などさまざまなマンドゥが食べられていますが、この平安道式マンドゥクッは、マンドゥを手のひらほどの大きさに包むのが特徴です。

 市販の餃子の皮が出回り、飲食店でも既製の冷凍餃子を使うことが多い昨今、韓国でもマンドゥを皮から作る家庭は少ないようですが、お正月に一度作ってみてはいかがでしょうか。

◇マンドゥクッ(餃子スープ)◇

<材 料>(4人分)

・小麦粉(薄力粉) 400g
・塩          小さじ1
・水          約150cc
・豚バラ肉     200g

A しょうゆ     大さじ1
  酒        大さじ1
  こしょう     少々

・干し椎茸     2枚
・豆腐(木綿)   1丁(約300g)
・春雨        50g
・もやし       100g
・白菜キムチ    100g
・長ねぎ       1本

B しょうゆ      大さじ2
  砂糖        大さじ1
  おろしにんにく  少々

・スープ(鶏、牛、または煮干し) 8カップ

C しょうゆ      大さじ1
  塩         適量

・錦糸卵       少々
・のり         少々

<作り方>

①小麦粉に塩、水を加えてよくこね、ラップで包んで半日ほど寝かせる。

②豚バラ肉は一口大に切り、Aで下味をつける。干し椎茸はぬるま湯でもどして粗みじんに切る。

③豆腐はザルに入れて皿などをのせ、30分ほどおいて水気をぬく。

④春雨は熱湯につけてもどす。もどったら冷水にとってザルに上げ、適当な長さに切る。

⑤もやしは熱湯でさっと茹でてザルに上げ、ザクザクと切る。

⑥白菜キムチは細かく刻む。

⑦長ねぎは1/3本分をみじん切りに、残り2/3本分は斜め切りにする。

⑧フライパンを熱してごま油をひき、②の豚肉を炒める。肉の色が変わったら豆腐を入れて、つぶしながら炒める。続いて椎茸、もやし、キムチ、みじん葱も入れ、Bと春雨も入れて、汁がなくなるまで全体を炒める。

⑨⑧をバットに広げて冷ます。

⑩①の生地をもう一度軽くこねて棒状にのばし、ピンポン玉くらいの大きさに切る。打ち粉をした台の上で、麺棒を使って薄く円形にのばして皮をつくる。

⑪⑩の皮に⑧の具を適量のせ、半月形にぴたりとくっつけてマンドゥを作る。

⑫スープを沸かしてCで味をととのえ、⑦のマンドゥを入れて煮る。浮き上がってきたら斜め切りにした長ねぎを加えて2~3分煮、器によそって錦糸卵とのりをちらす。