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2013/04/12

<韓国文化>世界韓流学会発足"韓流"の世界化を

  • 世界韓流学会発足”韓流”の世界化を①

    韓国ミュージカル『カフェ・イン』

  • 世界韓流学会発足”韓流”の世界化を②

                     キム・ジュンヒョン

  • 世界韓流学会発足”韓流”の世界化を③

                     『ヴォイツェック』

  • 世界韓流学会発足”韓流”の世界化を④

                   クリスティン・ユ監督

 韓国の経済発展とともに文化産業も急成長を遂げた。日本で韓国ドラマ『冬のソナタ』が大ヒットして韓流が起きたのは2003年。韓流はその後、アジアから欧州や中南米にも波及した。日本では、韓国ミュージカルが新たなブームになろうとしている。また昨年は歌手PSYの「江南スタイル」が世界的にヒットし、韓流の世界化が期待されている。世界韓流学会も誕生した。

 世界韓流学会は、韓国ドラマやK-POP、韓国ファッションなどを研究する全世界の韓流研究者らでつくる学会で、創立総会には各国の学者、文化産業関係者など約100人が出席した。

 初代会長は高麗大学の朴吉馨教授が務める。朴会長は、「韓流を学問的に整理し、産業としての可能性を示し、さらに世界の人々が韓流でひとつになる道を模索したい」と述べた。今後、日本、米国、カナダ、台湾、イスラエル、インドネシアなどに支部が設けられる。基調報告では韓国系米国人のクリスティン・ユ監督が、「韓国映画の世界化も可能」と強調した(別掲)。

 イスラエルのヘブライ大学のニシム・オトマジン教授は、「中東での韓流」とのタイトルで発表を行い、「韓流が韓国に対する新しいイメージを作りあげ、特に若者の間では韓国学や韓国語に対する関心を呼び起こしている」と伝えた。

 同学会は、ことし9月にソウルでセミナーを開き、韓流を学術的に分析する。学術誌も発行する計画だ。

 世界のミュージカルシーンの一角に彗星のごとく現れたのが、韓国ミュージカルだ。この10年で飛躍的な成長を遂げ、舞台美術・照明など欧米や日本から影響を受けたものを、上手に作品作りに取り入れるだけでなく、創作作品も増えている。歴史物では『明成皇后』『安重根』などが作られて大ヒット。海外でも上演された。

 「アジアのオフ・ブロードウェイ」と呼ばれるソウルの大学路では130を超えるミュージカル劇場が密集し、年間320万人の観客が訪れる。現在、年間100以上のミュージカルが制作されている。最大の魅力は、圧倒的な歌唱力を持つミュージカル俳優たち。厳しいオーディションで勝ち残り、第一線で活躍している。

 韓国ミュージカル専門のアミューズ・ミュージカル・シアターが、東京・六本木に25日オープン。こけら落とし作品は『カフェ・イン』。バリスタとソムリエの恋を描くラブ・コメディー。e-musical-theartre.jp

 ミュージカル『Summer Snow』は12日から兵庫、5月31日から東京で上演される。原作は日本の同名ヒットドラマで、SUPER JUNIORのソンミンなど人気K-POPスターが出演するラブストーリー。k-musical.net

 ミュージカル『レ・ミゼラブル』の新演出版は5月から全国上演。同作品には韓国のキム・ジュンヒョンがジャン・バルジャン役で出演する。劇団四季で学び、韓国でさまざまなミュージカルに出演した実力派俳優。新演出版は一足先に韓国で上演されており、韓日の作品を見比べるのも面白い。toho.co.jp/stage

 韓国小劇場でロングラン上演された『独身男の八百屋さん』の日本版ミュージカル『チョンガンネ~おいしい人生お届けします~』は、25日から東京・大阪で上演。独自の商売哲学とアイデアで成功した実在の八百屋を元にした青春サクセスストーリー。dstage.jp/chonganne

 演劇も韓国ならではの斬新な作品が増えた。東京のシアタートラムで5月1日から上演される『ヴォイツェック』は、ドイツの国民的劇作家ゲオルク・ビューヒナーが、実在の殺人事件の記録をもとに書いた作品。韓国サダリ・ムーブメント・ラボラトリーの『ヴォイツェック』は、同作品を11人の俳優と11脚の椅子だけを使った演出で仕上げ、世界的評価を得た。今回が日本初演。setagaya-pt.jp/


 「韓国映画が歌手PSYのように米国を席巻するのは、時間の問題」

 韓国系米国人の映画監督クリスティン・ユ(韓国名ユ・ミア)氏このように韓国映画の世界的成功を予想した。ハリウッドで活動中のユ監督は世界韓流学会・創立総会で基調報告した。

 ユ監督は近く、6部作の韓流ドキュメンタリー撮影を行う。南米、中東、欧州をまわり、韓流が社会に与えた影響に焦点を当てる計画だ。

 ユ監督は「アラブとイスラエルの女性達が韓流を通じてトークし、パレスチナの少女が韓国ドラマに関する豊富な知識によって人気者になった例もある」と語った。

 ユ監督は、PSYが米国の固有文化の核心である「スーパーボール」の広告に出演したのは、大事件だという。現地のヨガ教室に通う60代の人々も、「江南スタイル」を鼻歌で歌うほどだ。

 移民3世のユ監督はコロンビア大学でロシア語と国際政治学を学び、南カリフォルニア大学(USC)の映画学科を卒業。短編『イエローベル』(1998年)でデビューした。12日には、米国で初の長編映画『ウエディングパレス』が上映される。ロマンチック・コメディーで、『オールドボーイ』の女優カン・へジョンが主演を務める。米国の韓国人社会での国際結婚を巡るハプニングを映した作品だ。

 ユ監督は韓国映画の問題点も指摘、「ドラマ仕立てやスリラー作品が多く、涙を流す映画が多いが、米国の人たちは楽しませるものを好む。PSYのように、面白いものを作らなければならない」と話した。