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2014/11/28

<韓国文化>夢、希望、厳しい現実

  • 夢、希望、厳しい現実

    思春期 #16、2011年、写真

 韓国を代表する現代美術作家ヂョン・ヨンドゥの「ヂョン・ヨンドゥ 地上の道のように」展、韓日交流の「光の都市 光州/横浜展」、在日作家・金仁淑の作品展など、個性的な美術展が各地で開催されている。

 ヂョン・ヨンドゥは1969年、韓国・晋州生まれ。07年、韓国の国立現代美術館が主催する賞「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」に史上最年少で選ばれ、08年にはニューヨーク近代美術館で個展が開催されるなど、国際的に高い評価を得ている現代美術作家だ。

 ヂョンは写真や映像を媒介に、被写体とコミュニケーションを重ねながら作品を制作。子供から老人まで、一般人を被写体にしたり、彼らの記憶や未来の夢、幻想をモチーフに制作した作品は、ひとびとの夢や希望を描きだすと同時に、それらを達成することが難しい現実世界の姿も逆説的にあぶり出している。

 キャリアの初期に、ヂョンは日本で出会った人々や風景を題材に作品を制作している。その中のひとつである写真作品「奥様は魔女」は、ヂョンが各国で出会った人々に未来の夢やファンタジーについてインタビューを行い、それらのイメージを写真で視覚化した。


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