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2016/02/12

<韓国文化>戸田志香の♪♪音楽通信 ~韓日近づけた子どもたち

  • 戸田志香の♪♪音楽通信 ~韓日近づけた子どもたち

    オペラ『王子とクリスマス』

 ソウル市少年少女合唱団が出演する韓日交流イベントが昨年末、東京・神奈川で相次いで開かれた。この二公演に裏方の一人として関わった戸田志香さんに、文章を寄せてもらった。

◆現代史伝えた『王子とクリスマス』 戸田 志香さん◆

アリラン峠に咲く桜。〝アリラン アリラン アラリヨ…〟〝さくらさくら 弥生の空は…〟

 韓国と日本、両国を象徴する歌と花が舞台で結ばれた。合唱曲「アリラン峠のさくら」だ。昨年12月17日、日韓国交正常化50年を記念する音楽会〝未来のために〟は、この歌で幕が上がった(東京/紀尾井ホール)。

 演奏は薄いピンク色のチマ•チョゴリとパジ•チョゴリ、頭にお揃いの飾りをつけたソウル市少年少女合唱団と、チェックのスカート、襟元に細いリボンを結んだ白いブラウスの国立音楽大学付属中学校合唱部だ。

 作曲家・李永朝による「アリラン峠のさくら」はこの音楽会のために作曲され、「さくら さくら」は韓国語訳で歌われた。

 十数年前から韓国の音楽教科書に日本の歌が教材として載っており、「さくら さくら」が候補に上がっているとか、採用されたとか耳にはしたが、韓国人はこの「さくら さくら」を単なる日本古謡として受け入れることができるのだろうかという思いが、私の頭をよぎった覚えがある。

 日本と韓国が共に重ねて来た時間。「アリラン峠のさくら」は、子どもたちの歌声が二度と害される日が来ないことを願って作曲されたのではないだろうか。

 ソウル市少年少女合唱団は世宗文化会館傘下の芸術団体のひとつであり、1964年に設立された。「歌は素敵に、表情は明るく、心は楽しく」がモットーのこの合唱団は幅広いレパートリーを持ち、定期演奏会だけでなく国家行事などでの演奏も多い。

 12月20日、昭和音大テアトロ•ジーリオ•ショウワで、李建鏞作曲の『王子とクリスマス』が上演された。ソウル市少年少女合唱団のために創られた〝子ども合唱オペラ〟だ。


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