ここから本文です

2016/09/09

<韓国文化>韓日中の国際交流深化を

  • 韓日中の国際交流深化を

    韓国・劇団旅行者の『ジャングル・ブック』

 演劇の国際交流が盛んだ。韓国・日本・中国の舞台が集まる国際演劇祭「第23回BeSeTo演劇祭」が14日~10月15日、鳥取、新潟で開催。またパレスチナと在日・日本の演劇人による構成劇『ミラー』が9日から都内で上演。さらに韓国を代表する劇作家・李康白が1993年に発表した傑作4人芝居の日本版『鱈々』が10月に都内で上演される。

 BeSeToは、北京(Beijing)、ソウル(Seoul)、東京(Tokyo)の頭文字をとって名づけられ、94年から韓国・日本・中国の順に持ち回りで開催。相互の文化の違いを認識しつつ共同作業を行うことによって、芸術を核とする相互理解を進めるとともに、世界文化への貢献をめざしてきた。

 23回目、日本で8回目の開催となる今回は、鳥取県、新潟市、富山県利賀村(公演終了)の3カ所で開催。

 韓国からは劇団旅行者の『ジャングルブック』と劇団ドンの『蟹工船』が上演される。『ジャングルブック』は、ノーベル賞作家キップリングが約100年前に書いた短編童話集。観客を巻き込む5人の俳優によるアンサンブルは、〝ジャングル〟のようにエネルギーに満ちている。

 劇団旅行者は97年設立。俳優たちの演技、東洋的な音楽、衣装と舞台美術を融合させた、韓国的な〝美〟を基本にしたスタイルの作品は、国内をはじめ海外でも高く評価されている。

 『蟹工船』は、1926年に実際にあった事件をモデルとした、小林多喜二の同名小説をもとにした作品。繰り返される苦役によって身体と思考がどのように変化して反抗が生まれるのか、独自の表現手法で描く。

 劇団ドンは1995年、スタニスラフスキー・システムを学ぶ学生たちによって設立。リアリズムの枠を超えた独自のスタイルを創り出す。


つづきは本紙へ