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2016/11/18

<韓国文化>独自の人形を使った絵本が反響

  • 独自の人形を使った絵本が反響

                   絵本作家の白希那さん

 自らを「人形いたずら作家」と名付け、丁寧かつリアルに彩色した人形を使って独自の絵本世界を作り上げる白希那さん(44)の「天女銭湯」(ブロンズ新社)が日本で翻訳出版され、好評を博している。白さんに話を聞いた。

 ――独特な作品スタイルだが、どのように創作したのか?

 楽しく、ときには苦しみながら創作した。

 私が絵本の要素の中で最も重要だと考えているのは、ストーリーだ。次に、そのストーリーをいかに面白く聴かせられるのか、すなわち「ストーリーテリング」が重要だと考えている。そのため、最も効果的なストーリーテリングのためのイメージを浮かべることを心がけている。大学で純粋な美術でなく教育工学とアニメーションを学んだ影響かも知れない。教育工学は授業で写真、映画、放送などあらゆる媒体を利用するため、媒体や道具に対して何ら偏見も恐れもなく作業したと考えている。

 私の作品スタイルが個性的だとするならば、先述した2つの理由からではないかと思うが、固定されたスタイルというのはない。ストーリーに最も適したスタイルを常に探し新たに悩む上、何より作業する私が楽しもうと毎回スタイルを変えている。

 ――ハルモニ(おばあさん)天女のアイデアは、どこから来たのか?

 幼い時、母と一緒に近所の銭湯に通った。冷槽に人造の岩、木、鶴のような装飾があった。幼い子どもの目には、その光景がとても神秘的で、生きた神霊が暮らしているのではないかと思った。その記憶が「チャンスタン天女様」の始まりだ。主人公の女の子が母と一緒に行った銭湯で起きた出来事であるため、男の生き神霊はやや困難だと考え、天女に変えた。

 ――絵本作家になったきっかけは?

 幼い頃からストーリーを想像しながら、絵を描くことが好きだった。

 教育工学は、学習効果を高めるための教育資料(視聴覚資料を含む)を研究し開発する学問だ。教育に対する授業を受けるなかで、子どもたちのための視聴覚媒体を作りたいと考えるようになった。率直に言えば、


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