ここから本文です

2018/01/12

<韓国文化>「朝鮮通信使行列人形」など

  • 「朝鮮通信使行列人形」など

    朝鮮通信使行列を再現した人形

 「高麗博物館 収蔵品展~初めての蔵出し~」が、東京・新宿の高麗博物館で開催中。朝鮮通信史行列人形や新羅の土器など、同館所蔵品を特別展示する初めての企画だ。

 2001年12月に開館した高麗博物館は、多くの会員やボランティアの支援を受けて数々の企画展示を開催し、韓国・朝鮮と日本の交流の歴史を紹介してきた。また開館以来、多くの資料が寄贈され、今日に至っている。同展では、「朝鮮通信使行列人形」や「騎馬人物像」など、これまで展示する機会のなかった品々を「初めての蔵出し」として紹介する。

 「朝鮮通信使行列人形」は、徳川家宣将軍襲職の祝賀のために来日した通信使(第8回、1711年)一行を、当時描かれた絵を基に一部を表現。正使は趙泰億、総勢500名の行列に日本側もほぼ同数の武士や荷運人が従った。作者は対馬在住の月見一博氏。

 「金冠」(大韓民国国宝191号、複製)は、慶州皇南大塚北墳から出土した5世紀前半の新羅のもの。金冠の帯輪の中央とその両側に、天上と地上を結ぶ媒介体である木を図式化した出字と、裏面の両端に鹿角形の立飾りを立てた。立飾の各段に勾玉、瓔珞がつけられ豪奢を極める。

 刺繍絵画「無窮花の故国」は、1913年に韓国・昌寧に生まれ、2008年まで桜本(神奈川県川崎市)で暮らした廬末南(成玉)さんの作品。無窮花は韓国の国花。

 井上憲二・同館学芸員は、「現在の収蔵品約150点から70点を厳選して展示した。朝鮮美術の魅力に触れてほしい」と話す。


つづきは本紙へ