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2018/05/25

<韓国文化>渡来人と古墳の関係を知る

 「渡来人と群集墳― 一須賀古墳群を考える ―」が、大阪府立近つ飛鳥博物館(大阪府南河内郡)で開かれている。渡来人と古墳についての貴重な展覧会だ。

 大阪を代表する古墳時代後期の群集墳である一須賀古墳群では、これまでに250基を超える古墳が確認され、数多くの発掘調査が行われてきた。またその調査成果は、被葬者や群集墳の出現背景をめぐる数多くの研究の素材ともなってきた。

 とりわけ、朝鮮半島由来の装身具やミニチュアの竈形土器の副葬は、被葬者集団の実像を知る上で注目される資料とされ、渡来人の葬られた可能性の高い古墳群としてよく知られている。

 同展では、一須賀古墳群の調査成果を物語る、多くの出土品を展示し、これまでの代表的な研究成果を通じて、一須賀古墳群の被葬者集団について考え、古墳時代研究における一須賀古墳群の重要性を伝える。

 出土品の中でWA支群1号墳出土の単龍環頭大刀柄頭は、百済の王陵、武寧王陵から出土したものとよく似た形をしている。しかし、百済で製作されたものではなく、その系譜の基に大伽倻で製作されたか、あるいは渡来人の技術を基に、日本列島内で製作された可能性も指摘されている。


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