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2018/08/24

<韓国文化>韓日社会問題描く新作上演

  • 韓日社会問題描く新作上演

    『水底で息をするもの一人もなし』

 地道な韓日演劇交流が行われている。韓国と日本の社会派作品の新作を紹介する「第6回日韓演劇週間」は来月上旬、都内で開催。「女性国際戦犯法廷」をテーマにした『白い花を隠す』は31日から東京・兵庫で上演される。

 第6回日韓演劇週間では、韓日劇団それぞれ1作品が上演される。

 韓国の劇団チョルビョクは、『水底で息をするもの一人もなし』を上演。同劇団は、韓国を代表する劇作家・演出家で劇団コルモッキル主宰の朴根亨(パク・クニョン)の教え子たちが結成した劇団。朴氏の推薦で今回の公演が決まった。原作は朴氏で、今回が日本初演。

 釣り場の旅宿。売春婦の妹、ギターばかり弾いて無職に近い物書きの兄、そしてデリバリーバイトの青年が暮らしている。彼らの営む釣り場の宿に、ある男女が泊まりにくる。この男女は現実から逃れるために自殺を決心している。釣り場の宿で出逢った彼らの物語。

 日本のぽこぽこクラブは、現代を生きる若者たちの悩みや希望を等身大で描いた『暴発寸前のジャスティス』を上演。

 「俺、もう戦いたくない」。一人の男がそうつぶやいた。「だって明日の生活心配だもの。だってあの子とキスしたいもの。それでも夢は追っかけたいもの。明日はどうやって生きようか。虚勢を張って、生きようか」

 今作は、集団の中で、弱いながらも強く生きようとする人間の生き様を描いている。


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