ここから本文です

2019/01/01

<韓国文化>高麗の名品一堂に

  • 高麗の名品一堂に

    銀製金メッキ注子と承盤 12世紀(高麗)、ボストン美術館、開城付近の墓から出土したとされる、現存する唯一の高麗時代の銀製注子。技法や美しさにおいて高麗の金属工芸の代表作と評される。

 高麗建国1100周年を記念する特別展「大高麗918・2018 そのきらびやかな挑戦」が、ソウルの韓国国立中央博物館で開催中(3月3日まで)。同館所蔵品だけでなく、海印寺、東京国立博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、メトロポリタン美術館、大英博物館など、海外4カ国11機関を含む45カ所より出品された450点の高麗文化財が一堂に集められた。仏教絵画、青磁、金属工芸など高麗文化の素晴らしさに触れる絶好の機会だ。

 918年、太祖王建は分裂していた時代を乗り越え、統一国家高麗を建設した。そして、韓国の歴史上初めて、国土の中心に位置する開京が首都になった。

 高麗が周辺の国々と活発に交流しながら築き上げたきらびやかな美術と文化に迫る同展では、4つのテーマの物語を用意している。最初の物語は高麗の首都開京から始まる。国際都市だった開京には、多くの外国人が訪れた。外に向けて開かれた社会、高麗の海路や陸路で運ばれた様々な文物と交流の様相を探る。

 そして「最上の美しさ、王室美術」では、王室の権威を象徴する多彩な美術品を展示。高麗王室は美術の最大のスポンサーであり、王室の主導のもと、絵画・金属工芸品・螺鈿漆器・磁器など最高級の素材を使った新しい物質文化が生み出された。

 2番目の物語は高麗の寺院の美術だ。


つづきは本紙へ