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2001/12/07

<週間ダイジェスト>11月29日~12月5日

29日 ■北朝鮮、米の査察要求を非難

 北朝鮮外務省報道官は、米国が北朝鮮に大量破壊兵器開発に関する検証を求めていることを非難、「米国との対話を通じた問題解決の見通しが不透明になった」と指摘した。これはブッシュ米大統領が北朝鮮を名指しして大量破壊兵器開発の疑惑解消を求めたことに反発したもの。

30日 ■北朝鮮亡命者が500人突破

 韓国の国家情報院は、北朝鮮から最近、第3国を経由して子どもを含む20人が韓国に亡命したと明らかにした。いずれも咸鏡道に住んでいたが、生活苦のため亡命したという。これにより今年に入ってからの北朝鮮住民の韓国亡命は516人となり、韓国動乱直後を除いては初めて年間500人を突破した。

1日 ■総連捜査で北朝鮮が非難声明

 北朝鮮の外務省スポークスマンは、在日朝鮮人系の朝銀東京の横領事件で日本捜査当局が朝鮮総連中央本部などを家宅捜索したことに関し、「ごう慢無礼な犯罪行為で総連と在日同胞に対する卑劣な政治的弾圧」などと厳しく非難する声明を発表した。「総連は朝銀信組との取引で日本の法に触れたことはない」と容疑を全面的に否定している。

2日 ■金大統領が欧州歴訪

 金大中大統領が英国、ノルウェー、ハンガリー、フランスの順で歴訪するためソウルを出発した。ノルウェーのオスロでは、自身が昨年受賞した「ノーベル平和賞制定100周年」の記念シンポジウムに出席、講演した。

3日 ■金鍾泌氏が出馬に意欲

 自由民主連合の金鍾泌総裁は、民族中興界などとの送年会の場で「来年の大統領選挙に参加してみようと思う」と述べ、大統領選挙出馬の意思を明らかにした。金氏は「次は大統領になってすぐに内閣制に制度を変え退任する、そんな大統領が出なければならない」とし、出馬に意欲を示した。金氏が出馬問題で具体的に参加の意思表示をしたのはこれが初めて。

4日 ■W杯時の天皇訪韓に慎重論

 田中真紀子外相は、来年の韓日両国によるサッカー・ワールドカップ開催時に天皇訪韓について「皇室は内親王さまの誕生もある。外交面でうまくかみ合えばいいが、相手国から誤解されない関係ができるよう外務省としても配慮しながら進めたい」と述べ、皇室の事情と韓日関係を十分考慮する必要があるとの考えを示した。

5日 ■南北新年行事、慎重に検討

 民族和解協力汎国民協議会など韓国民間団体代表らが北朝鮮の金剛山で新年を迎える行事を北朝鮮と共同開催することに関連し、韓国政府当局者は、北朝鮮住民と接触承認を申請する場合は、これを慎重に検討するとの意向を示した。政府の立場はまだ決まっていない模様で、関係部署との協議を経て方針決定する見通し。