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2002/01/11

<週間ダイジェスト>1月3日~1月9日

3日 ■北朝鮮亡命者、昨年過去最高に

 韓国の国家情報院によると、2001年の北朝鮮から韓国への亡命者数は前年より87%増の583人となり、韓国戦争の混乱期を除いて過去最高に達した。内訳は男性295人、女性288人で、大半が生活苦を理由にしている。中国など第3国経由で韓国入りするケースが多かった。

4日 ■W杯経済効果2兆4000億ウォン

 韓国銀行は、5月31日開幕のサッカー・ワールドカップの期間中を中心に多くの外国人が韓国を訪問することなどで、1兆7000億ウォン文の増産を誘発するなど、韓国経済に計2兆4000億ウォンの波及効果をもたらすと試算した。また4万4000人分の雇用創出効果も期待できると指摘した。

5日 ■北朝鮮が日本の警察庁非難

 北朝鮮の労働党機関紙・労働新聞は、日本の警察庁が発表した「治安の回顧と展望」がW杯を前後した国際テロの可能性と関連し、「北朝鮮の動向を注視している」と指摘していることに対し、「日本がW杯と関連してわれわれを中傷していることに憤慨し、対日憎悪を一層大きくしている」と強調した。

6日 ■金大統領の長男が治療で訪米

 金大中大統領の長男で与党・民主党国会議員の金弘一氏が、病気治療のため米国に向け出発した。野党ハンナラ党が、ベンチャー企業経営者による贈収賄疑惑に同氏がかかわっていたと指摘している最中の訪米なだけに、同氏が疑惑追及を逃れるために計画的に出国したのでないかとの見方が出るなど、波紋が広がっている。

7日 ■金大大統領、小泉首相に訪韓要請

 金大中大統領は小泉純一郎首相と電話で新年のあいさつを交わし、公式に訪韓するよう要請、小泉首相も「早期に訪韓したい」と応じた。両首脳はW杯に向けた緊密協議や歴史共同研究を進めることも確認した。

8日 ■IAEA査察官が訪朝

 国際原子力機関(IAEA)は、IAEAの査察チームが15日から19日まで北朝鮮を訪問、寧辺に集中する原子力関連施設のうち、アイソトープ(同位元素)加工研究所に立ち入ることを明らかにした。同研究所は1994年の核問題をめぐる朝米枠組み合意でIAEAによる監視対象とされておらず、核疑惑の中心である黒鉛減速炉とは別系統の施設とみられる。

9日 ■朴元大統領、北攻撃を米に要求

 1968年に起きた北朝鮮工作員による韓国大統領府(青瓦台)襲撃未遂事件後に、朴正熙大統領(当時)が米国に報復攻撃を要求していたことが、青瓦台が発表した資料で明らかになった。北との協議を要請したジョンソン米大統領(当時)に朴大統領は「北朝鮮が事件再発防止を確約しなければ即刻、軍事行動をとるべき」と訴えている。