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2008/06/13

<週間ダイジェスト>6月5日~6月11日

11日■エネルギー部会が開幕

 非核化の見返りとして北朝鮮に支援する問題を話し合う6カ国協議の経済・エネルギー協力作業部会が板門店で始まった。韓国が議長国を務め、中国、米国、ロシア、日本、北朝鮮が参加、核施設の無能力化と核開発計画の申告に合わせて提供する重油95万㌧相当の支援のうち、残りの60%の提供について話し合う。北朝鮮は、5カ国のエネルギー支援計画書の作成を要求した。

10日■全閣僚16人が辞意

 韓昇洙国務総理が、米国産牛肉の輸入問題をめぐる国政混乱の責任を取り、自身を含む全閣僚16人の辞任意向を李明博大統領に伝えたと青瓦台(大統領府)の報道官が発表した。青瓦台の首席秘書官ら8人も辞意を表明しており、李大統領は内閣改造と青瓦台の人事刷新に着手するもようだ。しかし、野党や市民団体が牛肉の再交渉を求めて大規模デモを決行、事態の鎮静化は不透明だ。

9日■米大統領、訪韓に意欲

 ヒル・米国務次官補(東アジア担当)がワシントンで会見し、ブッシュ米大統領が7月に開かれる主要国(G8)首脳会議(洞爺湖サミット)の前後に韓国を訪問する意向を示していると明らかにした。ヒル次官補は、韓米は韓半島の問題にとどまらず、国際情勢について幅広く論議する戦略的同盟関係に発展したと強調、首脳会談では、経済、エネルギー、地球温暖化など幅広いテーマで話し合うことになると述べた。

8日■南北間にホットライン

 2000年6月に実現した金大中元大統領と北朝鮮の金正日総書記による初の南北頂上会談後に、両首脳の間に緊急連絡用の「ホットライン」が開設されていたことがわかった。金元大統領の側近で、頂上会談実現に大きな役割を果たした林東源・元統一部長が回顧録で明らかにしたもので、金元大統領が会談時に「両首脳間の非常連絡網設置」を提案、金総書記が受け入れ、会談の4日後に開通したという。李明博政権にホットラインが引き継がれているかどうかは不明。

7日■韓米首脳が電話で会談

 李明博大統領は、ブッシュ米大統領と電話で約20分間会談し、米国産牛肉の安全性について韓国社会に不安がっており、30カ月以上の牛肉を輸出しないよう方策を講じてほしいと要請した。これに対してブッシュ大統領は、「韓国国民の心配と懸念を十分に理解する。韓国に入ってはならないものが輸出されないよう配慮する」と述べ、善処することを約束した。

6日■首席秘書官が一斉辞意

 青瓦台(大統領府)の李東官報道官によると、首席秘書官全員が米国産牛肉の輸入解禁問題の責任をとり、柳佑益・大統領室長に対し一斉に辞意を伝えた。これに先立ち、柳室長も李明博大統領に会い、2度にわたって辞任する意向を表明した。これまでにも一部の秘書官らが辞任を申し入れていたが、李大統領は「時期が不適切」として辞表の受理を留保している。辞意の固い柳室長についても、慰留しているという。

5日■フィンランドと交流拡大

 李明博大統領が、韓国を訪れたフィンランドのバンハネン首相と会談し、両国の経済交流拡大や人的交流を活性化していくことに合意した。特に、IT(情報技術)、移動体通信分野で世界をリードしている両国が国際舞台で実質的な協力関係を築いていくことが有意義だという見解で一致した。さらに、現在進行中の韓国とEU(欧州連合)の自由貿易協定(FTA)交渉について、互いに協力していくことを確認した。