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2009/01/23

<週間ダイジェスト>1月15日~1月21日

21日■ロシアは北の核保有認めず

 イワシェンチョフ駐韓ロシア大使は、ロシアは北朝鮮を核保有国として認めず、6カ国協議を通じて核放棄説得の努力を行うと述べた。国際韓民族財団の招きでソウル市内のホテルで講演した大使は、「ロシア国境付近でのミサイル発射や核実験に反対する」と語った。ロシア領土からわずか177㌔の地点で行われた2006年の北朝鮮による核実験は、ロシアに直接的な影響を与えたとも指摘した。

20日■ソマリア海域へ艦船派遣

 政府、海軍艦船など最大310人の軍部隊をソマリアのアデン湾海域に派遣することを閣議決定した。ソマリア沖で韓国船が海賊の被害に遭うなどしたため、国際的な海賊取り締まりへの参加を決めた。派遣期間は今年末までで、派遣される駆逐艦には海上偵察用ヘリコプター1機と高速船3隻のほか、海賊との交戦に備え将兵の個人兵器も搭載する。海軍艦船が国外での作戦に投入されるのは初めて。

19日■OECD開発援助委加盟へ

 外交通商部は、経済協力開発機構(OECD)開発援助委員会(DAC)への加盟を申請した。6月に実施される加盟審査を経て、12月に開かれるシニアレベル会合と、2010年5月のハイレベル会合を経て正式に決定される。政府はDAC加盟を通じ先進供与国としての地位を確立する。加盟国との開発協力を進めながら、国際社会の貧困撲滅と持続可能な開発に向けた外交を進めていく方針だ。

18日■軍境界線の軍事力を補強

 北朝鮮が韓国に対し「全面的な対決態勢」の立場を発表したことを受け、韓国政府は軍事的衝突の可能性がある黄海北方境界線(NLL)など境界地域の軍事力を補強した。韓国軍合同参謀本部は、「現在、北朝鮮軍に特異な動向は見られないが、北側と接する地域で軍事動向を注意深く観察している」と述べた。政府関係者も、「北朝鮮の発表は通常の脅威水準とは異なる。あらゆる可能性に備えている」と述べた。

17日■プルトニウム全て武器化

 訪朝した米シンクタンク、国際研究センターのセリグ・ハリソン・アジア研究部長は、北朝鮮が6カ国協議の合意に基づき昨年申告したプルトニウム30・8㌔について、複数の高官から「すべて武器化し、検証できない」という説明を聞いたと述べた。説明通りならば、北朝鮮は4~5個の核兵器を保有していることになる。ハリソン部長は13日に平壌入りし、朴宜春外相や外務省の李根・米州局長、朝鮮人民軍幹部らと意見交換した。

16日■大統領が旧正月の贈物

 李明博大統領は24~27日のソル(旧正月)連休を前に、前職大統領、国会議長、大法院長、国会議員、宗教界、言論界、女性・市民団体など、各界主要関係者ら5500人余りに贈り物を送る。内容は「東西和合」の意味を込め、全羅南道の長興・康津の特産物シイタケと、大邱・達城の餅「4色カレトク」のセット。孤児や一人暮らしのお年寄り、ボランティア、国家有功者、元従軍慰安婦、独島義勇守備隊、西海交戦の戦死者遺族らにも贈られる。

15日■金総書記後継に三男決定か

 金正日総書記が自身の後継者に三男の正雲氏を指名し、こうした決定を盛り込んだ「教示」を今月初めに朝鮮労働党組織指導部に伝えたと連合ニュースが報じた。情報筋によると金総書記は8日ごろ、労働党組織指導部に対し、第三夫人の故・高英姫氏が産んだ正雲氏を後継者に決めたという。この報道について韓国政府は、「そうした情報を持っておらず、把握された事実もない」との立場を表明した。