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2009/03/13

<週間ダイジェスト>3月5日~3月11日

11日■米情報部「人工衛星」と認識

 ブレア米国家情報長官は上院軍事委員会公聴会で、「北朝鮮が発射しようとしているのは宇宙発射体(人工衛星)だ」と証言した。ただし長官は「(衛星打ち上げと)大陸間弾道ミサイルの技術と区別されない」と語り、3段式発射体の打ち上げが成功すれば、ハワイやアラスカだけでなく米本土まで到達するとの懸念を表明した。昨年8月に脳卒中を起こしたとされる金正日総書記については、「ほぼ健康を回復し、権力を掌握している」と述べた。

10日■南北間陸路通行が正常化

 開城工業団地に向かう京義線と、金剛山に向かう東海線の南北間陸路通行が1日ぶりに正常化した。北朝鮮は前日、韓米合同軍事演習期間中に軍通信と開城工業団地の往来を全面的に遮断すると発表したが、翌日になり陸路通行は許可する旨を韓国側に伝えた。これで、前日に訪朝者リストを出していた人は開城工団への通行が認められ、工団に滞在していた関係者も韓国に戻れるようになった。東海線を利用する韓国人にも金剛山地区への通行が許可された。

9日■柳長官が米特別代表と会談

 柳明桓長官が、訪韓したボスワース米国特別代表(北朝鮮担当)は外交通商部長官官邸で会談し、北朝鮮のミサイル発射防止策と発射強行時の対応策について意見を交わしたほか、6カ国協議をはじめとする対北朝鮮政策について意見調整を行った。ボスワース代表は「韓米間の協力で北朝鮮問題を進展させることができると信じている」と述べた。

8日■追加補正予算30兆ウォン超に

 ハンナラ党の任太煕・政策委員会議長は追加補正予算の規模について「20兆~30兆ウォン規模になるのでないかと予想しているが、それを超えることもありうる」と述べた。任議長は記者懇談会で、雇用創出、内需拡大、構造調整の支援を追加補正予算の3大原則として挙げ、「これらに明確な効果があるならば追加補正予算は規模に縛られる必要はない。政府に対してもこの3大原則を提示した」と説明した。

7日■3月下旬に国会再開へ

 大統領府と与党ハンナラ党は2月の臨時国会で未成立となった法案を再審議するため、3月下旬に国会を再開する方針であると同党の洪準杓・院内代表が明らかにした。洪代表は「民主党の議事進行妨害で審議未了となった法案を今月末に処理した後、4月から補正予算案を審議したい」と語り、政府与党内で4月の臨時国会を3月下旬から始める案を検討すると語った。

6日■対北エネルギー支援中断か

 6カ国協議合意に基づき北朝鮮の核施設無能力化の見返りとして提供される経済・エネルギー支援が中断される見通しだと聯合ニュースが報じた。中国からの発電設備資材支援がまもなく終了する予定で、北朝鮮の対応が注目される。北朝鮮が核施設の閉鎖と無能力化、核開発計画申告をする代わりに6カ国が重油100万㌧相当のエネルギー・設備を提供するとした2007年2月の合意以降、核施設の無能力化は進んでいるが、エネルギー支援は中断されるという状況になる。

5日■北の「警告」で迂回飛行

 北朝鮮の「祖国平和統一委員会」は、9~20日に実施される韓米合同軍事演習「キーリゾルブ」の期間中、東海上の(北朝鮮)領空周辺を通過する韓国民間航空機の安全を保証できないと警告した。これを受け、国土海洋部航空安全本部は航空各社に対し8日午前零時から北朝鮮の飛行情報区を通過するB467航路にかわり、日本を通る北太平洋航路を利用するよう指示した。大韓航空やアシアナ航空の米国発旅客機は6日から迂回航路を利用している。