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2010/11/26

<週間ダイジェスト>11月18日~11月24日

24日■李大統領と米大統領が電話会談

 李明博大統領とオバマ米大統領は、北朝鮮による仁川・延坪島への砲撃を受け電話会談した。オバマ大統領は中国が北朝鮮に対し明白な態度で臨むべきだとの考えを示し、米朝関係に中国も協力すべきだと、自身も電話で伝えると話したと青瓦台(大統領府)が明らかにした。これに対し李大統領は、「北朝鮮がこれまで否定してきた高濃縮ウラン計画を公開し、また今回、自ら民間への挑発を行ったと明らかにしただけに、中国も協力するものと期待される」と述べた。

23日■北朝鮮が韓国を砲撃

 北朝鮮が黄海上の軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)に近い仁川・延坪島付近の海域に海岸砲100発以上を発射した。韓国軍合同参謀本部が明らかにした。これを受け、韓国軍も北朝鮮海岸砲基地付近に向け、自走砲「K―9」80発以上を応射するとともに、さらに挑発すれば強力対応すると警告放送を行った。また、F―15、16戦闘機を黄海5島地域に向け出撃させた。
 
22日■米特別代表と魏聖洛部長が会合

 米国のボズワース北朝鮮担当特別代表と6カ国協議韓国首席代表の魏聖洛・韓半島平和交渉本部長がソウル市内のホテルで会合した。双方はその席で、北朝鮮が先ごろ高濃縮ウラン製造に使用可能な遠心分離機を公開したことをはじめ、寧辺核施設の軽水炉建設・核実験準備の兆候などに関する情報を共有し、6カ国協議再開を話し合った。

21日■日・中・韓が途上国支援に合意

 韓国と日本、中国は済州で保健大臣会合を開き、国連ミレニアム開発目標(MDGs)のうち、途上国の乳幼児と妊産婦の死亡率改善に向け、3カ国が協力することで合意した。保健福祉部が明らかにした。会合には同部の陳寿姫長官、日本の細川律夫厚生労働相、中国の陳竺衛生相が出席。国連は今年9月のMDGsサミットで、途上国の貧困撲滅に向け、満5歳以下の乳幼児と妊産婦の死亡率改善を含む8課題を2015年まで達成するMDGsとして採択した。

20日■教育科学技術機関が大統領に答申

 大統領直属諮問機関の国家教育科学技術諮問会議は、小中高校では詰め込み式の学習量が多すぎるとして学習内容を20%以上減らし、教育課程を児童・生徒の創意性を高める方向で改めるべきだとする報告をまとめ、李明博大統領に答申した。現在の詰め込み式教育では創意的な人材の育成は望めず、ノーベル科学賞の受賞者が出ることも困難だと指摘。小中高校の場合、詰め込み式の学習量を現在より20%以上減らすとともに、文系と理系との壁をなくして融合教育を強化すべきだと主張している。

19日■北朝鮮人権非難決議案を支持

 韓国政府は、国連総会の第3委員会(人権)で対北朝鮮人権非難決議案が採択されたことを受け、「韓国政府は決議案の内容を支持する」と明らかにした。国連総会第3委員会は、拷問や非人間的な拘禁など北朝鮮の深刻な人権侵害に対する懸念を表明し、改善を促す内容の対北朝鮮人権非難決議案を採択した。当局者は「こうした国連の努力が北朝鮮の人権状況の実質的改善につながることを期待する」と述べた。

18日■多目的衛星、来年打ち上げへ

 韓国の多目的偵察衛星「アリラン5号」が、来年6~7月に打ち上げられる見通しだ。教育科学技術部と韓国航空宇宙研究院が明らかにした。「アリラン5号」は、韓国初の合成開口レーダー(SAR)を搭載した実用衛星で、悪天候時や夜間でも地球の観測が可能。SARはマイクロ波を地表へ送り反射される信号を測定し映像を得る。最終性能実験を経てロシアのヤスニー宇宙基地から打ち上げられる予定。