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2011/02/11

<週間ダイジェスト>2月3日~2月9日

9日■南北実務者協議、成果なく終了

 韓国と北朝鮮は、板門店の韓国側にある「平和の家」で前日に続き、南北軍事高官級会談のための実務(予備)会談を行った。この日も高官級会談への出席者の資格などを巡って南北の主張は平行線となり、次回の会談日程も決められないまま協議は終了した。韓国側は、海軍哨戒艦撃沈事件と延坪島砲撃に対する責任問題を話し合った後、韓半島の緊張緩和について話し合うつもりだったが、北朝鮮はすべてを一度に解決しようと主張したため、議論にならなかったという。

8日■米特使「北政策での調整重要」

 来韓中の米国務省のロバート・キング北朝鮮人権問題担当特使は、米国が北朝鮮対策を推進する際、韓国政府との調整が非常に重要だと話した。ソウルの外交通商部で、魏聖洛・韓半島平和交渉本部長と面談後に行った会見で述べたもの。面談では真摯な協議を行ったと強調。しばらくは敏感な問題をめぐり、政策を調整するプロセスが続くと説明した。北朝鮮に対する食料支援問題が協議されたかについては「多くの懸案を話し合った」と述べた。

7日■北朝鮮住民31人、漁船で延坪島へ

 政府関係者は「黄海道南浦を出発したと推定される北朝鮮の漁船が5日の午前11時、延坪島に渡ってきたため、軍当局が調べている」とし「漁船には男性11人、女性20人が乗っていた」と明らかにした。また、同関係者は「現在、政府関連機関が越南の経緯を調べている。船に搭乗した北朝鮮住民は家族単位ではなく、作業班であり非自発的に北方限界線(NLL)を越えてきたとみられる」と話した。

6日■国立種畜場の豚13頭が口蹄疫の症状

 忠清南道天安市西北区成歓邑の農村振興庁・国立畜産科学院傘下の畜産資源開発部の種畜場で、口蹄疫の疑いがある豚が見つかった。農林水産食品部は、「ここで飼育する豚13頭が口蹄疫の疑い症状を見せ、精密調査を行った結果、陽性と判明された」と言い、「この13頭を含め、疑いの症状を見せる22頭を殺処分した」と明らかにした。中央政府が運営する畜産研究機関で口蹄疫が発生したのは初めて。

5日■北朝鮮が宣伝サイト運営者を召還

 米国の自由アジア放送(RFA)によると、中国で北朝鮮の宣伝サイト「わが民族同士」を運営してきた北の実務者たちが、最近起こったハッキング事件と関連し、北に召還されたという。同報道によると、中国・瀋陽の朝鮮族事業家がRFAに対し「普段から親交のある北朝鮮の官僚から、サイトの運営者らがハッキング事件の責任を問われ、帰国せよという当局の指示を受け、北に帰ったという話を聞いた」と語った。

4日■韓米軍事演習でWMD除去訓練拡大

 韓国と米国は3月に実施する合同軍事演習「キー・リゾルブ」で、北朝鮮の核・大量破壊兵器(WMD)除去訓練を拡大・強化する計画だ。北朝鮮の核兵器開発とWMD拡散のリスクが増大している朝鮮半島状況を考慮し、韓米はWMD除去訓練の規模を拡大するとともに、内容も具体化していると説明した。この演習は2009年に始まったが、今年はさらに拡大強化する。

3日■ソマリア拉致の船長、一時意識回復

 ソマリアの海賊に乗っ取られ韓国軍清海部隊により救出された三湖海運所属の化学物質運搬船「三湖ジュエリー」号の船長が意識を回復させたが再び呼吸困難となり、人工呼吸器をつけての治療が続いている。同船長は京畿道・水原にある亜州大学病院で手術を受け、現在も入院中だ。人工呼吸器と挿管チューブが外されると意識が回復。病室内の「船長、ここは大韓民国です」と書かれた横断幕を見て笑顔を見せた。