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2011/12/02

<週間ダイジェスト>11月24日~11月30日

30日■北朝鮮、軽水炉建設推進を発表

 北朝鮮の朝鮮中央通信は、「自立した民族経済の土台を築くため、最先端の科学技術を用いた試験用軽水炉を建設して、その燃料となる低濃縮ウランの生産を進めている」と報道した。さらに軽水炉建設とウラン濃縮について、「同問題は6カ国協議で議論することができる。無条件で6カ国協議を再開することが大切だ」と述べた。

29日■韓国海軍、黄海で対北訓練実施

 韓国海軍は、北朝鮮が海上の軍事境界線である北方限界線(NLL)を侵犯する事態に備え、大規模な機動訓練を京畿道平澤港付近の黄海で実施した。同訓練には韓国初のイージス艦「世宗大王艦」や4500㌧級の駆逐艦、護衛艦、哨戒艦、高速艇など約20隻に、ヘリコプターや哨戒機なども出動して行われた。海軍関係者は、「北が侵犯した場合に発生し得るさまざまな状況を想定して訓練が行われた」と語った。

28日■韓日・日韓議員連盟がソウルで総会

 韓日・日韓議員連盟は、ソウル市内で合同総会を開催後、共同声明を発表した。声明では「韓日自由貿易協定(FTA)が早期に締結できるよう努力するべきとの認識で両連盟は一致した。それぞれの政府に促していくことで合意した」と強調。さらに韓半島の平和定着と北東アジアの繁栄および発展のため、北の拉致・核・ミサイルという懸案事項の包括的解決が最も重要な課題であるとの考えで一致した。両国議員連盟が積極的に取り組む」としている。

27日■韓米が韓国戦争の遺骨発掘で協力

 国防部は、韓米国防当局がワシントンで韓国戦争戦死者の遺骨発掘に関する合意覚書(MOA)を締結したことを明らかにした。覚書では、韓国と北朝鮮が非武装地帯(DMZ)と北朝鮮地域で戦死者の遺骨を共同発掘する場合、米国も参加することになった。米国は96年から33回にわたって、北朝鮮で220余りの戦死者の遺骨を収集している。米国が韓国で発掘した戦死者の遺骨についても、韓米共同の鑑識を経た後、米国に送還する。

26日■ソウルでFTA反対集会、衝突も

 韓米自由貿易協定(FTA)の国会批准無効化を求める市民や労働組合による大規模集会が、ソウル中心部の光化門広場で行われた。韓米FTA阻止汎国民運動本部が開いたもので、警察発表で2200人(主催者側発表は2万人)が集まった。集会の途中では鐘路警察署の朴建燦・署長が、デモ隊に取り囲まれて暴行される事件も発生した。ソウル警察署は27日に、暴行容疑で50代の男性を逮捕した。

25日■韓国軍「火の海発言相手にしない」

 韓国軍当局者は北朝鮮が24日、「青瓦台(大統領府)を火の海にする」と警告したことに対し、「相手にしない」と語った。24日に韓国軍が行った軍事演習に対し、北朝鮮は「新たな軍事挑発であり、北朝鮮側に1発の砲弾でも落ちれば、延坪島の火の海が青瓦台(大統領府)の火の海になることを肝に銘じなければならない」と警告していた。韓国軍関係者はさらに、「1日も早く海軍哨戒艦沈没事件と延坪島への砲撃事件に対して謝罪すべきだ」と主張した。

24日■核安保サミットで韓仏が会議開催

 ソウルで来年3月に開催される第2回核安全保障サミットに向けて、ホスト国である韓国は、フランスのシンクタンクとの円卓会議をパリで開催した。同会議では、韓国がサミットの議題や目標について説明。また韓仏両国が力を入れている原子力発電についても意見交換した。日本の福島第1原発で発生した事故後の、原発力安全と核安保についても議論をした。原発の安全と核安保間の連携可能性、北朝鮮やイランの核問題を取り扱うことでも意見が一致した。