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2012/02/17

<週間ダイジェスト>2月9日~2月15日

15日■民主統合党、内閣総辞職を要求

 最大野党・民主統合党の韓明淑代表は、4月の総選挙(国会議員選挙)で、雇用創出や経済民主化の実現、福祉拡大などの経済対策を掲げると表明した。また与党セヌリ党議員の不正や裏金疑惑などが多発している問題について、「権力を通じて犯罪事実を隠匿しようとしている。国民は容認しないだろう」と述べ、李明博大統領の謝罪と内閣の総辞職を求めた。

14日■韓国が北に赤十字実務協議提案

 韓国政府は、韓国戦争などで生き別れになった南北離散家族の再会事業を話し合うための南北赤十字実務協議の開催を、北朝鮮側に提案した。兪重根・大韓赤十字社総裁がソウル市内で行った記者会見で発表した。韓国政府が、南北の対話チャンネル構築を目指したもので、実務協議で離散家族問題を最優先課題として話し合い、韓国海軍哨戒艦沈没事件や延坪島砲撃事件、金剛山観光問題にも対話を広げていきたいとしている。

13日■韓国陸軍がソウルで戦術訓練実施

 韓国陸軍首都防衛司令部の第56師団は、ソウルの江北一帯で敵の挑発状況を想定した昼夜間の戦術訓練を開始した。17日まで実施する。これは来月ソウルで開催される核安全保障サミットを控えて実施したもので、即応態勢を点検するとともに、敵の挑発を現場で制圧することに重点を置いている。兵力約1000人とヘリコプター、車両などが訓練に投入され、地下鉄の駅や地下トンネルなど重要施設で行われている。

12日■南北共同行事開催を民間団体提案

 南北共同宣言(2000年)の履行を求める民間団体「6・15共同宣言実践韓国側委員会」は、中国・瀋陽で6・15共同宣言実践北朝鮮側委員会との実務接触を9日から11日まで行い、共同宣言12周年を記念する南北共同行事を金剛山で開催することを提案したことを明らかにした。同委員会はまた、金剛山観光再開や離散家族再会に寄与したいと北側に説明したこと、北朝鮮側委員会は韓国側の提案を受け入れる方向で議論を進めると返答したと明らかにした。

11日■大統領府政務首席秘書官が辞表

 李明博大統領は、金孝在・大統領府政務首席秘書官の辞表を受理した。2008年7月の与党ハンナラ党(現・セヌリ党)の党代表選での買収工作疑惑に対する責任を取って辞意を表明していたもの。同党の高承徳議員が今年1月、「2008年の党代表選で立候補者から現金300万ウォン(約20万円)が入っている封筒をもらった。封筒には朴熺太議員の名刺が入っていたと証言した問題で、金氏は党代表選当時、朴氏の選挙陣営の状況室長を務めていた。

10日■韓国議員団「開城製品の韓国産認定を」

 南北の経済協力事業で運営されている北朝鮮の開城工業団地を視察した韓国の与野党議員8人は、「開城工業団地で生産された製品に対して、米国や欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)による優遇措置が適用されるべき」と述べた。韓国側は開城団地で生産された製品を韓国産として認めることを米国とEU側に求めているが、両者はFTA交渉の対象外との見解を示している。

9日■現金買収工作疑惑で国会議長辞任

 朴熺太・国会議長が、2008年の党代表選での現金買収工作をめぐる疑惑で辞任した。国会議長が不正事件絡みで辞任するのは初めてで、朴氏は「国民に深くおわびしたい。大きな責任を感じて議長職を辞任する」とのコメントを発表した。朴氏は同年の与党ハンナラ党(現・セヌリ党)の党代表選で、現金入りの封筒を配って買収工作を行ったとの疑惑が、1月4日に同党国会議員の暴露によって明らかになっていた。