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2013/11/29

<週間ダイジェスト>11月21日~11月27日

27日■空中監視レーダーを初開発へ

 防衛事業庁は、開発を主管したLIGネックスワンと低高度レーダー事業契約を締結して、量産に入ったと発表した。同レーダーは100㌔以上離れた空中の標的を探知し、距離や高度など3次元の情報を空軍の中央防空統制所(MCRC)に伝える。空軍は2015年から同レーダーを首都圏と前線地域に配備予定で、空中監視の強化と敵の攻撃に対する早期対応力の引き上げに役立つ。

26日■福島原発事故の放射線影響なし

 原子力安全委員会は、福島第1原発事故による汚染水流出問題で、韓国周辺の海水と空気中の放射線量を調査した結果、特に異常はなかったと明らかにした。同委員会は10月19~29日、韓国最南端の東シナ海の海域4カ所と鬱陵島周辺の2カ所で採取した海水を分析した結果、人工放射性物質が全く検出されなかったか、福島原発事故以前の5年間の平均値を下回った。また全国14カ所の地方放射能測定所で10月までの雨水と空気中の物質を測定、検出されたセシウム137の量は、一般人の被ばく線量限度の240万分の1だった。

25日■朴槿惠大統領、神父発言を批判

 朴槿惠大統領は、青瓦台(大統領府)で主宰した首席秘書官会議で、「国内外の混乱や分裂を招く行動が多いが、私と政府は国民の信頼を損ない、分裂を引き起こすことを容認したり見過ごしたりすることはない」と述べた。大統領の発言は、カトリック神父の団体「天主教正義具現全国司祭団」に所属する朴チャンシン神父が、22日に行われた同司祭団のミサで、海上の軍事境界線と位置付けられる北方境界線(NLL)で韓米軍事演習が続けば、北朝鮮としては撃つしかないため延坪島砲撃が起きたと主張したことへの反論と見られる。

24日■中国・防空識別圏が韓国と重複

 中国が東シナ海上空に設定した防空識別圏が、韓国の防空識別圏「KADIZ」と一部重なり合うことが明らかになった。また、中国の防空識別圏には、韓国の管轄範囲にある離於島(中国名:蘇岩礁)の上空も含まれている。防空識別圏は、国際法上では管轄権が認められないが、紛争防止に向けては周辺国との協議を通じて重複区域が生じないようにすべきとの主張もある。韓国軍関係者は韓国と中国の防空識別圏が重なることについて、「日中の識別圏が重なり合う面積に比べれば微々たる水準だが、協議の必要がある」と語った。

23日■延坪島砲撃事件から3年、追悼式典

 北朝鮮による延坪島への砲撃事件から3年になる23日、ソウル龍山にある戦争記念館で、砲撃で死亡した兵士2人の追悼式典が行われた。式典には遺族、鄭烘原・国務総理など約4000人が参列した。鄭烘原国務総理は追悼の辞で、「北の無差別砲撃から国を守った将兵らの犠牲を決して忘れない。確固たる安全保障のもと、平和で繁栄した国を作り上げることが護国英霊への最善のつぐないだ。国民の安全と国の安全保障を脅かすあらゆる行為に断固として対応する」と強調した。

22日■安哲秀氏、新党28日結成を宣言

 無所属の安哲秀・国会議員が、28日に新党結成を宣言すると、安氏の議員室が発表した。安氏は新党結成を発表した後、準備委員会を立ち上げ、来年2月までに新党を発足させる考えと見られる。来年6月4日に実施される統一地方選挙の予備候補登録が、2月上旬に始まるためだ。安氏は大統領選を控えた昨年11月、民主統合党(現・民主党)の文在寅氏に野党統一候補の座を譲り、出馬を取りやめていた。

21日■比支援へ500人派兵を決定

 政府は国家安保政策調整会議を開き、台風30号による大被害を受けたフィリピンに対し、災害復旧と人道的な支援活動にあたる約500人の派兵を決定した。韓国政府は前日、フィリピンから災害救援兵力の派遣要請を受けていた。派兵同意案が国会を通過すれば、12月中旬ごろ派遣することになる。最も被害の大きい中部レイテ島のタクロバンに、工兵隊や復旧隊、医務隊、参謀部などからなる部隊を派遣する。