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2015/11/06

<週間ダイジェスト>10月29日~11月4日

4日■国防相「南シナ海航行の自由を」

 東南アジア諸国連合(ASEAN)国防相会議(ADMMプラス)に出席するためマレーシアを訪問中の韓民求・国防部長官は、会議の演説で「韓国政府は南シナ海の紛争の平和的解決と航行・上空飛行の自由が保障されるべきだという立場だ」と述べた。会議には米国のカーター国防長官と中国の常万全・国防相をはじめ、日本の中谷元・防衛相らが出席した。

3日■歴史教科書、17年から国定化へ

 黄祐呂・社会副首相兼教育部長官は、中学・高校の韓国史教科書について、これまでの検定制を取りやめ、政府がつくる「国定教科書」に変更する内容の「中・高等学校教科用図書の国・検・認定区分案」を確定・告示したと発表した。17年の新入生が使用する教科書から国定教科書を導入する。教育部の国史編さん委員会は今月半ばまでに、教科書執筆者・教科用図書編さん審議委員会をつくり、国定歴史教科書の編さん作業を進める。

2日■作戦統制権移管で韓米安保協議

 韓民求・国防部長官と米国のカーター国防長官は、ソウルで韓米定例安保協議(SCM)を開催し、協議結果を反映した共同声明を発表した。両氏は、北朝鮮の弾道ミサイルを探知・かく乱・破壊・防衛するための「4D作戦」履行指針を承認した。指針には、4D作戦計画と演習計画などを今後どのように発展させていくかについての内容も盛り込まれた。また、両氏は条件に基づいた有事作戦統制権の韓国軍への移管計画も承認、署名した。

1日■フィリピンで韓国人の遺体発見

 外交部当局者は、フィリピン南部ミンダナオ島のサンボアンガ市付近でイスラム過激派アブサヤフによって1月に拉致された70代の韓国人男性とみられる遺体が見つかったと発表した。フィリピン当局は遺体に銃傷などの外傷がないため、長期間の拉致生活によって病死し、犯行組織が遺体を捨てたと推定している。アブサヤフは2月、SNSに男性の写真を掲載し、身代金として5億ペソ(約13億円)を要求。フィリピン警察当局は解放交渉を行ってきた。

31日■北朝鮮人権決議案、国連総会提出

 EU(欧州連合)は、北朝鮮の人権についての決議案を国連総会に提出した。同決議案は、EUと日本が共に作成したもので、日本人拉致を含む北朝鮮による人権侵害について、ICC(国際刑事裁判所)への付託を引き続き検討するよう国連安全保障理事会に求めるとともに、安保理が北朝鮮の人権状況について引き続き論議し、積極的に関わるよう求めている。決議案は11年連続で提出され、去年まで毎年採択されている。

30日■THAAD配備問題、韓米協議せず

 米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備問題について、THAADを開発した米ロッキード・マーチンの副社長が韓米政府が公式、非公式の話し合いを行ったと発言したことについて、韓民求・国防部長官は、「議論があったという事実はない」と述べた。韓長官は、国会国防委員会の全体会議で野党議員から質問を受けて、「THAADをめぐって米政府内で意思決定されていないと承知している。韓国に(THAAD配備を)要請してきた事実はない」と説明した。

29日■韓国、国連人権理事会理事国再選

 外交部は、韓国が国連人権理事会理事国に再選したと発表した。韓国は、ニューヨークの国連本部で開かれた人権理事会理事国選挙で16~18年の理事国に選出された。韓国は06~08年、08~11年に理事国だった。13~15年も理事国をしている。人権理事会は国連経済社会理事会(ECOSOC)の関連機関だった人権委員会を改編し、06年に設立された。