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2016/06/10

<週間ダイジェスト>6月2日~6月8日

8日■政府、中国に違法漁業対策求める

 韓国の漁業者が韓国領海で違法操業した中国漁船を捕らえた事件を機に、政府は中国側に違法操業を抗議するとともに対策作りを求めた。政府当局者は、「今回の事件を契機に、外交ルートを通じあらためて抗議の意を伝え、対策作りを要求した」と明らかにした。これに対し中国側は、取り締まりに努めているものの行き届かない部分があるとしながら、引き続き努力するとの姿勢を示したとのこと。政府は今月末か来月初めに韓国で開かれる韓中漁業問題協力会議でも、対策作りを重ねて求めていく。

7日■国会、院の構成めぐって与野対立

 第20代国会が、院の構成をめぐって与野党が対立している。国会議長と副議長を選出しなければならないにも関わらず、国会議長や主な常任委員長のポストの配分をめぐって与野党は対立を続けている。第3党の国民の党の安哲秀代表はこれに対し、与党セヌリ党と最大野党の共に民主党がそれぞれ国会議長候補を決めたうえで本会議を開き、投票で国会議長を選出することを提案。共に民主党は受け入れを決めたが、セヌリ党は受け入れない考えを示した。

6日■朴大統領、国家安保へ団結呼びかけ

 国を守るために犠牲になった人びとを追悼する「顕忠日」を迎え、国立墓地のソウル顕忠院で記念式典が開かれ、朴槿惠大統領は「国民すべてが同じ気持ちで力を合わせることで初めて分断の歴史を終わらせ、韓半島の平和と統一の道を開くことができる」とし、国の安全保障に与野党や地域、世代による違いはないと述べた。朴大統領は「私と政府は国民の皆さんの力を集め、先烈の崇高な犠牲で築かれた韓国の自由と繁栄を守り、さらに発展させていく」と強調。愛国心と団結を訴えた。

5日■尹炳世外交部長官がキューバ初訪問

 尹炳世・外交部長官が、カリブ諸国連合(ACS)サミットに出席するため、キューバの首都ハバナを訪れた。韓国の外交部長官が国交のないキューバを訪問するのは初めて。両国は1959年のキューバ革命後に断交したが、90年代後半から徐々に交流を進めてきた。その後、経済通商・文化など非政治分野を中心に慎重に交流を増やし、関係正常化の可能性を模索してきた。

4日■韓日米防衛相会談、情報交換強化

 韓国、日本、米国3カ国の防衛相会談がシンガポールで開かれ、北朝鮮の核やミサイルについての3カ国による情報交換強化や、北のミサイル発射を想定した3カ国による初めての共同訓練を行うことで一致した。また韓民求・国防部長官は、アジア安全保障会議の演説で北朝鮮の核による挑発に言及し、「速やかに挑発をとめなければ、核なき世界を実現するという人類の夢は水泡に帰し、国際的な核不拡散体制が終えんを迎えることになる」と訴えた。

3日■朴大統領支持率2週連続上昇で34%

 世論調査会社の韓国ギャラップは、朴槿惠大統領の支持率が、前週より2㌽上昇して34%になったと発表した。2週連続の上昇。不支持率は1㌽上昇の54%だった。朴大統領の支持率は国会議員総選挙後の4月第3週に就任後最低の29%に落ち込んだが、翌週は30%に回復。5月に入ってからは第1週に33%、第2週に32%、第3週に30%、第4週に32%と30%台を維持。

2日■米財務省、北を資金洗浄懸念先指定

 米財務省は、北朝鮮を主要な資金洗浄(マネーロンダリング)の懸念先に指定した。2月に成立した北朝鮮への独自制裁法に基づいた後続措置で、北朝鮮の資金源を断つことが目的。米政府は法律制定180日以内に北朝鮮を資金洗浄懸念先に指定するかどうかを検討していた。米財務省は声明を通じ、初めて北朝鮮を資金洗浄懸念先に指定したと発表し、国際社会にも北朝鮮との金融取引を禁じるよう求めた。