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2017/06/23

<週間ダイジェスト>6月15日~6月21日

21日■韓国軍「北の無人機は重大な挑発」

 韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が無人機を飛ばし、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」が配備された慶尚北道・星州を偵察したことを「重大な挑発行為」と規定し、挑発を続ける場合は報復すると警告した。合同参謀本部は無人機侵入と偵察行為が休戦協定と南北不可侵合意に反する重大な挑発行為だと強く批判した上で、全ての挑発行為を直ちに中断するよう促した。

20日■韓中が外務次官級戦略対話開催

 韓国と中国は、北京で外務次官級戦略対話を開催した。中国外務省の張業遂筆頭次官は韓国外交部の林聖男第1次官に対し、意思疎通を強化し両国関係を発展の軌道に戻すよう呼びかけた。両国は08年12月に第1回を開催。だが、昨年7月に韓国政府が米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍配備を決めたことに中国が反発し、昨年2月を最後に開かれていなかった。

19日■文在寅大統領支持率75・6%に下落

 韓国世論調査会社のリアルメーターが発表した文在寅大統領の支持率は、前週に比べ3・3㌽下落した75・6%となった。不支持率は2・7㌽上昇の17・4%。文大統領の支持率は6月第1週に就任後初めて下落したが、前週の調査では小幅上昇していた。今回は法務部長官候補に指名されていた安京煥ソウル大名誉教授が20代だった1975年に交際していた女性の印鑑を偽造して勝手に婚姻届を出し、翌年に婚姻無効の判決を受けたことなどが明らかになり、支持率の下落が大きかった。

18日■文大統領、新外相に任命状を授与

 文在寅大統領は、青瓦台(大統領府)で新任の外交部長官、康京和氏に任命状を授与した。康氏は先月21日に外交部長官候補に指名された。国会は今月7日に康氏に対する人事聴聞会を実施したが、康氏の娘の偽装転入(実際に住んでいない場所を居住地として届け出ること)や不動産投機疑惑などを野党側が問題視したため、康氏の聴聞報告書を採択しなかった。文大統領は国会が応じなかったため、法的手続きに基づき、康氏を外交部長官に任命した。

17日■北朝鮮に抑留中の韓国国民は6人

 国家情報院が国会に報告したところによると、現在、北朝鮮に抑留されている韓国国民は6人いる。このうち3人は宣教活動で北を訪問した牧師で、残る3人は韓国国籍を取得し再び北入りした脱北者だという。3人の牧師は中国との国境地域で宣教活動中に北に拉致され、いずれも韓国の国家情報院のスパイとみなされて無期懲役刑を言い渡されて服役中だ。このほか、韓国系米国人3人と韓国系カナダ人1人が北に抑留されている。

16日■THAAD、賛成53%・反対32%

 世論調査会社の韓国ギャラップが発表した世論調査の結果によると、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍配備について、53%が「賛成」、32%が「反対」と答えた。THAADの韓国配備に反発している中国の韓国に対する報復措置が強まった今年1月の調査では賛成が51%、反対が40%で、その差が11㌽だった。

15日■南北共同宣言17年、「和解実践を」

 政府は、2000年の南北首脳会談で6・15共同宣言が発表されてから17年となるのに合わせ、「南北が共に共同宣言を尊重し、履行することで、韓半島の平和、南北の和解・協力という宣言の精神を実践していくべきだ」とする統一部報道官名義の論評を出した。論評は共同宣言について、分断後で初の南北首脳による合意であり、南北離散家族問題の解決を目指すことを盛り込んでいるとし、「南北の和解・協力の新たな地平を開く契機になった」と評価した。