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2017/08/18

<週間ダイジェスト>8月10日~8月16日

16日■習中国主席に韓米中3カ国会談提案

 文在寅大統領が先月初旬、ドイツ・ベルリンで開催された中国の習近平国家主席との会談で、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍配備問題を議論するための韓米中3カ国会談開催を提案していたことが分かった。提案に対し、中国側は明確な立場を示しておらず、青瓦台(大統領府)の鄭義溶・国家安保室長(閣僚級)が最近、極秘で北京を訪問し、中国の高官らと接触したという。

15日■文在寅大統領、光復節式典で演説

 文在寅大統領は、ソウル市内で開かれた光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)72周年の記念式典で演説し、「韓半島で再び戦争があってはならない。韓半島での軍事行動は韓国国民だけが決定することができ、誰も韓国の同意なく軍事行動を決定することはできない」と強調した。また、「韓国の国益が最優先で正義だという政府の原則は確固たるもの」とした上で、「政府は全てをかけて戦争だけは防ぐ」と決意を示した。

14日■文大統領、米制服組トップと会談

 文在寅大統領は、青瓦台(大統領府)で米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長と会談し、韓半島の安全保障情勢について、北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化によりこれまでになく脅かされていると述べた。また、大陸間弾道ミサイル(ICBM)級のミサイルを発射するなど挑発を続ける北朝鮮に対し、挑発をやめ速やかに対話の場に出てくるよう求めた。両氏は、新たな挑発には韓米連合防衛態勢に基づき強力に対応することで一致した。

13日■韓米合同軍事演習、予定通り実施へ

 北朝鮮が強く反発している韓米合同軍事演習「乙支フリーダムガーディアン」について、国防部は計画通り21日から31日まで実施すると発表。韓米合同軍事演習は、北朝鮮による核やミサイルの脅威が高まるにつれて規模が拡大されたが、軍内部からは、北を刺激することなく、通常の訓練でも北に対する抑止力を維持するのには問題がないとの指摘が出ていたが、今回の演習は規模拡大のまま行われる。

12日■THAADの電磁波「基準値以下」

 国防部は、慶尚北道・星州にある在韓米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備地でTHAAD管制用レーダーの電磁波・騒音を測定した結果、いずれも基準値を下回り、問題はないと発表した。同問題を巡っては、一部の住民や市民団体がTHAADのレーダーから出る電磁波が人体や農作物に悪影響を与える可能性があるとし、配備に猛反発している。国防部と環境部はこうした住民の懸念を払拭するため、自治体関係者や報道陣らを立ち会わせて測定した。

11日■北朝鮮の20代男性1人が韓国に亡命

 韓国軍合同参謀本部は、「きょう午前1時ごろ、(韓国北西部の)喬桐島へ亡命してきた北の住民1人を救助した」と発表した。現在、亡命の動機や過程などを調べているという。20代の男性で、海を渡ってきたが、具体的な方法はまだ確認されていない。警戒勤務にあたっていた海兵隊将兵が発見し、安全に誘導した。北朝鮮住民の亡命は、先月1日に5人が小型船舶に乗り、東海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)を韓国側に越えて以来。

10日■韓国軍「北の挑発、強力な報復」

 韓国軍は、北朝鮮が米領グアム周辺へのミサイル発射を含む挑発に踏み切った場合、米国と連携して強力な報復に出ると警告した。合同参謀本部は、北朝鮮の「ソウルが火の海になる」という韓国への妄言や、「先制的報復作戦」「グアム周辺への包囲射撃」など米国に対する妄言は、韓国国民と韓米同盟に対する深刻な挑戦だと指摘し、「厳重に警告する」と表明した。