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2001/07/06

<韓国経済>世界最大規模の淡水プラント受注

 斗山重工業が世界最大規模のアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ淡水発電プロジェクトの受注に成功した。同社の斗山重工業尹永錫社長はこのほど、アブダビ・インターコンチネンタルホテルでUAE国営会社UOG(UAEオフセッツグループ)のモハメド・アルマズロイ社長と契約に調印、8億㌦相当の淡水化プラントを供給する。

 フジャイラ淡水化プロジェクトは、1日1億ガロンの海水を淡水に変える淡水工場と660メガワツト級の複合火力発電所を建設する国家事業で、斗山重工業は民営化後初の海外入札で落札に成功した。

 2003年7月に完工予定のフジャイラ淡水プラントは、フジャイラ市の北に位置するキトパ地域に建設され、水不足に悩むアルアイン地域と北部エメリット地域に1日120万人が使用できる淡水を供給する。

 斗山重工業は同プロジェクトの設計から製作、施工、試運転まで全過程を一括して請け負うターンキー方式で受注した。また複合火力発電所に使用する熱回収ボイラーと蒸気タービンを慶尚南道の昌原工場で組み立て、現地に供給する計画だ。

 今回の受注で同社は、90年代以後、合わせて3億4000万ガロン(1日生産基準)の淡水プラントを受注し、淡水設備世界市場占有率1位企業との威厳を維持した。

 淡水プラントの営業担当責任者は、「昨年UAEアルタウィラプロジェクトを受注した際、納期を1年以上短縮しUAE政府の信頼を得た。また5月に李漢東・国務総理が中東を訪問した際、UAEの国家元首に斗山重工業への発注を打診してことが今回の受注に繋がった」と話している。

 今回の契約によって、斗山重工業の淡水プラント受注実績は総額30億㌦に達した。これを機に斗山は、中東地域での淡水化設備の追加受注に弾みがつくと期待を寄せており、今後も積極的なマーケティングを展開していく方針だ。