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2003/05/02

<韓国経済>4兆ウォンの補正予算検討

 政府が4兆ウオン規模の補正予算の編成に乗り出した。重症急性呼吸器症候群(SARS)や北朝鮮の核開発問題の影響で消費が冷え込み、企業の設備投資が大幅に落ち込むなど、韓国経済に黄信号が灯り始め、早急に景気対策が必要だと判断したためだ。景気浮揚策にはやや消極的だった政府も、予想以上の落ち込みを見せる景気に危機感を募らせている。

 政府高官は、「景気防御のため、4兆ウオン規模の補正予算を編成し、6月の臨時国会で通過させる予定だ」と語り、財政経済部、企画予算処も合意したと明らかにした。

 政府が補正予算に充てる財源は、昨年の税収剰余金4000億ウオンと韓国銀行の剰余金9000億ウオンの計1兆3000億ウオン。残りの2兆7000億ウオンは、国債の発行でまかなう計画だ。ただし、企画予算処は、国債の発行に消極的で、補正予算の規模を3兆3000億ウオンに抑えるよう主張しているといわれる。

 なお財政経済部は、補正予算の準備は進めるが、補正予算の編成は、産業活動動向、国内総生産(GDP)など第1四半期の経済指標が明らかになる5月中旬を待って、最終的な結論を出したい意向だ。

 特別な景気浮揚策をとることに消極的だった政府が、補正予算の編成を含め景気対策に乗り出したのは、イラク戦争に続き、SARSの感染拡大で輸出に黄信号が点灯、北朝鮮の核問題で韓国の信用格付けが下方修正される懸念があるなど悪材料が重なり、予想以上に景気の低迷が長引くと判断したためだ。

 さらに来年の総選挙を控えて、景気のさらなる悪化を防ぎたいという思惑もある。盧武鉉大統領は、先月末の首席補佐官との会議で、「経済動向を綿密に点検し、多角的な景気浮揚策を検討しなければならない」と語った。また最近、SBSラジオに出演した金振杓・財政経済部長官も、「ここ2-3週間は状況を見守らなければならないが、補正予算編成などの景気浮揚策が必要だ」と語り、補正予算の編成に前向きな姿勢を示していた。