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2005/03/25

<韓国経済>中小企業に緊急支援へ

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    政府は原油の高騰に対してさまざまな対策を講じるが、クルマの運行規制は見合わせる

 政府は、急激な原油の高騰によって韓国経済が大きな打撃を受けると懸念されることから、韓悳洙・副総理兼財政経済部長官の主宰で経済政策調整会議を開き、原油高騰への対応策を確定した。それによると、エネルギー利用合理化基金のうち2000億ウオン程度を切り離し、原油高で苦しむ中小企業の支援に当てる。また、乗用車10部制(末尾の番号で走行を規制)の実施など石油消費抑制措置は、石油の需給が逼迫しない限り、実施しない方針を決めた。

 政府はまず、生産の効率性を高めるため、エネルギー利用合理化基金6400億ウオンのうち30%程度の1950億ウオンを中小企業に支援し、状況によっては支援額を上乗せする。またエネルギー技術開発基金610億ウオンを中小企業と大企業が提携するコンソーシアムに分配する方針だ。

 さらに産業部門のエネルギー利用効率を高めるため、年間2000TOE(石油換算トン)以上を消費する事業所に対しては、エネルギー診断と管理者の設置を義務づける。また、エネルギー効率の高い自動車の開発を促進するため、昨年、最も売れた自動車5社の10モデルを対象に公称の燃費が守られているかどうかを調査する。

 一方、政府は、乗用車10部制を含む百貨店、ショッピングセンターなどの照明使用の制限、遊興施設のネオンサイン点灯時間の制限など、強制的な省エネ措置は講じない考えを明らかにしている。

 これと関連して韓副総理は、定例会見で、「現在、石油物量の確保に問題がないだけに、市場メカニズムに合わない措置は検討していない」とし、「非常時には強制的な措置をとることもあり得るが、現時点ではその可能性はほとんどない」と説明した。

 また韓副総理は、「最近の国際原油価格の上昇が景気の流れを阻害するまでに至っていない」とし、景気回復に対する自信をのぞかせた。その理由として韓副総理は、為替の上昇が国際原油価格を相殺し、相対的に国内の原油価格は安定していることと、産業界の石油依存度がかつてに比べて大幅に低下している点を挙げた。