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2006/07/28

<韓国経済>32万人の非正規職、正規職員に採用へ

  • keizai_060728.jpg

    政府の今回の措置で、民間企業労組の臨時雇用に対する正社員化要求が強まるもようだ

 政府と与党・ウリ党は24日、国会で政策会議を開き、公共機関の非正規職勤労者の中で、常時雇用形態で働いている者を正規職員として採用することを決めた。公共機関では現在、32万人が臨時職員として働いており、これが正規職員に登用されれば、民間企業にも大きな影響を与える見通しだ。

 会議の後、諸淙吉・ウリ党第5政調委員長は、「政府の実態調査の結果、公共部門で専門分野の非正規職は少ない一方、一般業務で多数の非正規職が働いており、待遇改善のために正規職に転換することを決めたと説明した。

 また、合理的な人材の活用を促すため、非正規職雇用準則を定め、「非正規職保護法」に従って不合理な差別を撤廃する方針を明らかにした。特に、非正規職の違法雇用や低賃金などの差別待遇をなくすことに全力を上げる。

 これに伴い政府は、来月初めまでに、公共部門の非正規職総合対策をまとめ、2007年度予算に必要経費を反映させる方針だ。正規職への転換には年間2000億ウォンの予算が必要とみられ、専門機構を設置して対策に当たる。

 一方、政府のこうした方針に対して財界は、すでに労使間の懸案事項となっている非正社員問題が加熱すると憂慮している。最近の過激な違法デモのほとんどは、非正社員の待遇改善が発端となっており、今回の政府の措置で、正社員登用問題が労使紛争の新しい火種になりかねず、財界は戦々恐々としている。

 特に企業は、建設労組によるポスコ本社の不法占拠事件が起き、大量の逮捕者を出した直後だけに、こうした政府の対策発表に反発を強めている。

 全国経済人連合会の李承哲・経済調査本部長は、「非正規職に対する差別を解消するという政府の立場は理解できるが、企業の労組の活動が過激化している状況で、今後、臨時職の正社員登用を求めて労使紛争が頻発する可能性が高い」と憂慮を示している。

 実際に、現代自動車労組は今年、勤続2年以上の事務職の女性臨時社員の正社員登用を要求、会社側と対立しているほか、他の企業の労組も、臨時社員の採用禁止や下請企業の労働者の待遇改善を求めており、雇用問題が労使交渉の主眼になりつつある。