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2007/02/16

<韓国経済>次世代携帯電話を大量受注

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    バルセロナで開かれた「3GSM世界コングレス」で入場者の人気を集めたLGの携帯電話

 スペインのバルセロナで15日まで開かれていた世界最大のモバイルイベント「3GSM世界コングレス2007」で、LG電子が次世代(3G)携帯電話の供給業者に選定された。3G携帯は、欧州通話方式(GSM)を採用している移動体通信事業者で構成された世界最大のモバイル業界団体GSM協会が普及に力を注いでおり、同団体に加入している12社が3G携帯電話の共同購買を進めている。LGは、独占供給業者に選ばれたことで、年間1000万台以上の端末機を供給できる見通しだ。

 GSM協会は、今回のイベントに参加した3G携帯電話メーカー8社の12機種の中から、LG電子とノキア(フィンランド)の2社に絞り、最終的にLGの製品「L-KU250」
を選んだ。同製品は、本体がわずか15㍉で、高速インターネット、マルチタスキング、ブルートゥース、130万画素のカメラなど多彩なマルチメディア機能を備えている。しかも、価格が100-150㌦とライバル社に比べて安く、ブランドの知名度、アフターサービスなどでノキアをしのぎ、高い評価を受けた。

 今回、LGがノキアを制して3G携帯の供給業者に選定されたことは大きな意味を持つ。GSM方式の携帯電話は世界中で20億人が使っているといわれ、この次世代機となる3G携帯の潜在需要は計り知れない。LGは4月から供給を開始する予定で年間1000万台以上の販売が可能だとみている。

 LG電子は、今回の12社からの受注によって、取引先の多角化と製品の多様化が可能になるとみられる。

 また、世界4位争いを演じているソニー・エリクソンとの競争でも優位に立てる見込みだ。LGの今年の販売目標は7800万台だが、これに今回の1000万台を上乗せすると、供給量は8800万台に増える。これに対し、昨年LGを抜いて世界4位となったソニー・エリクソンの販売目標は7480万台。このため、今年はLGがソニー・エリクソンを再び逆転するのは確実とみられている。