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2008/10/03

<韓国経済>OEM輸入菓子など販売禁止

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    メラミンが検出され問題となっている自社の菓子を自主回収するヘテ製菓の社員

 中国製の牛乳・乳製品から有害物質のメラミンが検出された事件は、同製品を輸入している日本、台湾などアジア各国に波及し、各国で輸入・販売禁止などの緊急措置をとる動きが活発になっている。韓国でも中国製の輸入菓子と飼料用原料に続き、自販機用の中国製コーヒークリームからもメラミンが検出され、食の安全に対する消費者の不安が募っている。事態を収拾するため、政府は該当する中国製品の販売禁止措置を取ったが、波紋が広がっている。

 食品医薬品安全庁は、(株)ユチャンFCの粉末状コーヒークリーム「ベジタブル・クリーマーF25」からメラミンが検出されたと発表した。このほか中国でOEM(相手先ブランドによる生産)で製造されたヘテ製菓の菓子「米サラン・カスタード」及び「米サラン・ココナッツ」、JNJインターナショナルが香港から輸入した菓子「ミルクラスク」からもメラミンが検出されている。

 「ベジタブル・クリーマーF25」は、ユチャンFCが中国・山東省のドゥチング社から粉末形態で輸入したもので、メラミン1・5ppmが検出された。同製品はユチャンFCから食品加工会社ISCに転売された後、食品添加物などを加えてコーヒー用クリーム製品(1㌔袋入り)に加工され、コーヒー自販機やコーヒー専門店に出荷されていた。ISCは、同製品をコーヒーに混ぜ、「カフェテリア」「モカ・カフェテリア」「カフェ・メドリン」の3種類の加工製品として販売していたという。

 食品医薬品安全庁は、「ベジタブル・クリーマーF25」の販売禁止と回収命令を下し、今年輸入された41㌧のうち16㌧は差し押さえた。しかし、残りの16㌧はすでに市中に出回っている。

 ヘテの菓子「米サラン・カスタード」は、中国・天津の工場でOEMで生産されたもので、137ppmという高濃度のメラミンが検出された。同じくヘテの「米サラン・ココナッツ」からも271・4ppm、香港製の「ミルクラスク」からは7ppmが検出されている。

 食品医薬品安全庁は、計305の乳加工品目に対する安全性が確認されるまで、流通及び販売を禁止する暫定措置を講じ、このうちメラミンが検出されなかった安全な製品約120品目をホームページで公開した。

 一方、ハンナラ党と保健福祉家族部は、ソウル汝矣島のハンナラ党事務所で対策会議を開き、外国で生産されたOEM製品や半製品について原産地の明記を義務付ける「輸入食品の全面表示制」を導入することを決めた。表示は商品名の2分の1以上の大きさにし、一目でわかるようにする。