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2008/06/13

<韓国経済>現代自動車ロシア進出・サンクトペテルブルクに工場着工

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    鍬入れをする徐炳起・現代自副会長(左から二人目)、マトビエンコ・サンクトペテルブルク州知事(女性)ら

 現代自動車がロシアのサンクトぺデルブルクで工場の建設に着手した。同工場は年産10万台規模で、同社の6番目の海外生産基地となる。投資額は3億3000万ユーロ(5400億ウォン)で、2011年に完成する予定。ロシア工場では乗用車の新モデルを生産するが、関税対策として起亜自動車のロシア向け車種の一部も生産することを検討中だ。

 現代自動車は5日(現地時間)、サンクトペテルブルク州の工業地帯カメンカでロシア工場の起工式を行った。起工式には徐柄起副会長、崔在国社長など現代・起亜自グループの役員、クレバノフ・ロシア大統領特使、ワレンチナ・マトビエンコ州知事、李揆亨・駐ロシア韓国大使ら約500人が参加した。

 ロシア工場は敷地198万平方㍍で、建て面積は8万3000平方㍍。ここにプレス工場、車体工場、塗装工場のほか、部品・物流倉庫、出荷用ヤードなどの付帯設備が設置される。同工場の近くには、現代モービスの先端部品工場や倉庫が建設され、運転席モジュールやバンパーなどを供給する。

 ロシア工場では、1400㏄と1600㏄クラスの新モデルを生産する計画で、年産6万台規模でスタートし、徐々に10万台に引き上げる。

 一方、現代自は、起亜自動車の一部車種をロシア工場で生産する方針だ。起亜自は、スロバキア工場(年産30万台規模)で欧州向け車両を生産しているが、ロシアに輸出する場合には関税を支払わねばならず、現地生産しているライバル企業との競争では不利になっている。このため、ロシア向けのモデルを現代自のロシア工場で生産する意向だ。

 起工式で徐副会長は、「自動車産業が急成長しているロシアへの積極的な投資が必要だと判断して工場を建設することにした。ロシアはもちろん、近隣市場開拓の拠点として大きな役割を果たすだろう。最高の品質でロシアトップの自動車メーカーをめざす」と抱負を述べた。クレバノフ・ロシア大統領特使は、「工場建設はもちろん、今後の現代自の事業にロシア政府は最大限の支援を惜しまない」と歓迎の意を示した。