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2010/12/10

<韓国経済>韓国政府2015年まで・年間120万台のグリーンカー生産へ

  • 韓国政府2015年まで・年間120万台のグリーンカー生産へ

    先月、光州のグリーンカー国際展示会で披露された韓国製エコカー

 政府は2015年までに、年間120万台のグリーンカー量産体系を構築し、「世界4大グリーンカー強国」を目標に定めた。大統領直属のグリーン成長委員会は、金滉植・国務総理主宰の第10回グリーン成長報告大会で「グリーンカー産業発展戦略及び課題」を発表。同戦略は電気自動車、プラグインハイブリッドカー、ハイブリッドカー、燃料電池自動車、クリーンディーゼル車に至るグリーンカー全てを包括するロードマップで、低炭素・親環境市場へと移る世界市場の動きに対応するために提示された。

 政府は当初グリーンカー生産目標を2020年で年間100万台としていたが、2015年で年間120万台に拡大し繰り上げた。このうち90万台を輸出し、30万台を国内に普及。これにより、国内市場のグリーンカー普及率を21%に高める方針だ。

 政府は、来年までにコンパクトCUV(クロスオーバー)電気自動車、2014年までに中型電気自動車の開発を終えるなど、早期生産体系を構築する。プラグインハイブリッド自動車は2012年、燃料電池自動車は2015年、クリーンディーゼル車は来年末、「ユーロ6」(2014年に欧州で施行予定の次世代排出ガス基準)をクリアしたクリーンディーゼルバスは2015年に量産を開始する計画だ。

 また、先進国との技術格差が大きい8大部品を指定し、来年から技術開発の集中支援を実施。電気自動車のモーター、バッテリー、ハイブリッドカーの動力伝達装置、燃料電池車のスタックなど核心部品を100%国産化する計画だ。

 さらに自動車業界の積極的な投資も誘導する方針だ。来年から2015年までの投資額は官民合同で4兆8000億ウォン(政府1兆7000億ウォン、民間3兆1000億ウォン)。自動車業界は今後5年間に計3兆1000億ウォンをグリーンカー分野に投資する。これは、過去5年間のグリーンカー分野の投資額(1兆3000億ウォン)の2・4倍に達する。また、政府はグリーンカーの初期市場の創出と普及の基盤拡充に向け、補助金と税制支援も拡充させる。現在、ハイブリッドカー購入時に適用される最大310万ウォンの税制支援を2012年から電気自動車、燃料電池自動車など他のグリーンカーにも適用する。二酸化炭素の排出量に応じて、補助金支給または負担金を課す制度の導入も検討される。公共分野に普及される電気自動車に対しては、2012年まで2000万ウォンを限度に、ガソリン車両との価格差の50%を支援する。民間分野においては、当初2013年に開始予定だった電気自動車の税制支援及び補助金支給を2012年へ1年繰り上げ、「ユーロ6」をクリアする中小型バスやトラックを購入した場合にはガソリン車との価格差を全額補助する方針だ。

 充電インフラ構築と関連しては、2020年までに電気充電器1135万1300基、水素充電器168基を設置し、停留所充電システムと移動式緊急充電システムも開発する。このほか、グリーンカー運転者に対して公営駐車場の料金と混雑通行料を免除し、公共機関のグリーンカー義務購入比率を2013年までに50%へ高める案も推進される。