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2011/05/13

<韓国経済>現代自・起亜自、米市場でシェア9.4%

  • 現代自・起亜自、米市場でシェア9.4%

    現代自動車の米国での販売が急伸長している(写真はソナタを生産する米市場)

 現代自動車と系列の起亜自動車が、米国と中国市場で快走を続けている。特に米市場では4月の販売台数が両社合わせ月間10万を初めて突破、日産の7万余台を大きく離し、ビッグスリーのクライスラー(11万余台)に迫った。米市場でのシェアは9・4%を占め、念願の10%台へあと一歩となった。現代・起亜自は、中国市場でも販売台数を急増させている。

 現代自動車は米市場で4月に6万1754台を販売、シェア5・3%を占めた。前年同月の4万4023台(シェア4・5%)を大きく上回る実績だ。好調を牽引したのは、乗用車「アバンテ」(米国販売名エラントラ)。同月に2万2100台を販売、前年同期比129%の伸びを示した。前月に比べても24%増えた。

 現代自関係者は、「1991年にエラントラという名前で米国市場に投入して20年になるが、月間2万台を初めて突破する快挙を成し遂げた」と強調した。ベストセラーカーの「ソナタ」の販売も好調で、2カ月連続2万台を突破。競争が最もし烈な中型車市場で確固たる地位を確立した形だ。

 一方の起亜自動車は、4月に米市場で4万7074台を販売、シェア4・1%を占めた。前年同月の3万36台(シェア3・1%)に比べ急増著しい。「ソレントR」(米国販売名ニューソレント)と「ソウル」がそれぞれ1万台以上を販売、好調を持続した。

 東日本大震災で日本車が部品の調達難にあることも現代・起亜の快進撃を助けた格好になっている。4月の米市場での伸長率は、日本勢がトヨタ1%、ホンダ10%、日産12%であるのに比べ、現代自57%、起亜自40%と群を抜く高さだ。現代自関係者は、「最近ではブランドイメージも高まっており、注文が引きも切らない」と語った。

 現代・起亜自の1~4月の米市場での販売累計は35万6884台。4月は10万8828台で、しり上がりに増えている。

 中国市場でも両社は勢いがある。1~3月の中国市場の販売実績は、両社合計で27万8015台で、前年同月比12・7%増だ。これは、同国市場の自動車販売伸長率6・3%の2倍の伸びだ。注文が殺到しており、現代自動車は北京第3工場の完工を急いでいる。

 米国、中国での販売は好調だが、欧州市場では苦戦している。1~3月実績で前年同月比マイナス1・9%だ。欧州市場の開拓が現代・起亜自の当面の課題となっている。