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2012/07/13

<韓国経済>サムスン電子 営業利益、四半期最高の6兆7000億ウォン

  • サムスン電子 営業利益、四半期最高の6兆7000億ウォン

 サムスン電子の第2四半期(4―6月)の営業利益が過去最高の6兆7000億ウォンを記録した。過去最高だった前期を14・5%上回った。同社が公示した暫定集計で分かったもので、最高益は携帯電話部門がけん引した。特に、5月から世界市場で発売した新機種のスマートフォン(高機能携帯電話)「ギャラクシーS3」の販売好調が大きく影響した。また、国内外の事業所を合わせた連結ベースの売上高も前期比3・8%増の47兆ウォンを記録、昨年第4四半期(10~12月期)の47兆3000億ウォンに次ぐ規模だった。

 四半期別営業利益が6兆ウォンを超えたのは今回が初めて。これで上半期(1~6月)の営業利益は12兆5500億ウォンとなり、前年同期比87・3%増を記録した。上半期売上高は20・7%増の92兆2700億ウォンとなった。

 第1四半期(1~3月)の営業利益は過去最高で、売上高に占める営業利益率も14・3%に高まったが、米アップルの39・3%よりは低い。

 証券業界によると、営業利益全体の65%を占める4兆3000億ウォン以上がスマートフォンなど携帯電話事業によるものと推定されている。ブルームバーグは携帯電話事業での営業利益を4兆4000億ウォンと予想。これは第1四半期の4兆2700億ウォンを上回る。通話部門全体では4兆6000億ウォンと推定されている。

 好業績を牽引したスマートフォンの第2四半期出荷台数は5000万台と推定され、絶好調だった前期の4440万台より10%以上増えている。特に、5月に発売された戦略モデル「ギャラクシーS3」が大ヒット。発売と同時に英国のスマートフォン市場で1位となり、ロシアでも3週連続で販売ランキング1位を記録している。

 サムスン電子は、年間のスマートフォン販売台数を2億2000万台と見込んでいる。

 今期は携帯電話事業だけでなく、半導体部門の健闘も目立ち、1兆ウォン以上の営業利益をあげたと推定されている。メモリー半導体の価格が前期に比べ15%ほど上昇し、スマートフォンの頭脳であるAP(アプリケーションプロセッサー)の販売が伸びたことが大きい。

 ディスプレー部門も、子会社が手掛けるアクティブマトリックス式有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)事業の好調を受け、営業利益は5000億ウォンに達したと予想されている。

 これに比べ、テレビ・生活家電部門は、欧州経済危機の影響で前期の営業利益5300億ウォンをやや下回る見込みだ。証券業界は、サムスン電子の好調がギャラクシーS3の人気で下半期も続くと予想しており、今年全体で売上高210兆ウォン、営業利益26兆ウォンが見込まれている。