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2012/11/23

<韓国経済>大宇建設・ハノイに新都市着工

  • 大宇建設・ハノイに新都市着工

    ハノイ・スターレイクシティー着工式

 大宇建設が、ベトナムのハノイで新都市建設の着工式を行った。ハノイ市庁がある都心から北西に5キロ離れた場所で、207万平方メートルを対象に建設する。新都市名はスターレイクシティー。ベトナム政府に新都市建設を提案してから16年目に実現したプロジェクトで、総事業費は25億2800万ドルにのぼる。2015年竣工予定だ。

 着工式には、グエン・ スアン・フック・ベトナム副首相も出席。徐総郁(ソ・ジョンウク)・大宇建設社長は「大宇建設は、ベトナムと韓国が未修好状態だった1991年にすでにハノイ大宇ホテルを建設、自動車・電子工場の建設を推進するほどに縁が深い」と述べ、今回着工したスターレイクシティーはベトナムとの固い紐帯と努力の結実だと強調した。

 今回の新都市建設事業は、ハノイ最大の湖水である西湖の西側に50階建て以上のランドタワーをはじめ、住宅やホテル、政府庁舎、オフィスビル、ショッピングモール、オペラハウス、総合病院、国際学校などを建てるもので、事業承認から6年ぶりに動き出すことになった。

 ここまで来るには長い道のりだった。1992年、大宇グループ会長だった金宇中(キム・ウジュン)氏は、将来ベトナムが東南アジア進出の拠点になると判断、江南(カンナム)のような新都市をベトナムに建設することを構想した。だが、97年の通貨危機で大宇グループが解体し、事業は中断した。しかし、06年にベトナム政府が投資許可を出し、再び事業が軌道に乗った。だが、今度は08年の世界金融危機でストップした。

 それでも大宇建設が事業を放棄しなかったのは、「ハノイ版江南開発」と呼ばれるほどの立地の良さだ。専門家の間でもスターレイクシティーの敷地はハノイで最も立地に優れていると評価されている。

 大宇建設は、ここを商業、文化、行政、住居などの複合機能を備えた新都市として開発する。すでに建設部などベトナム政府の8部署が移転の準備を進めているという。

 今回のブロジェクトは、大宇建設が100%の持ち分で事業施行者となる投資開発事業であり、従来の住居建設を受注する方式と大きく異なる。ハノイの人口は現在650万人で、年間15万人以上増えており、都心部は過密状態だ。また、経済成長率は世界金融危機以降5~6%台に落ちているが、再び高度成長が見込まれている。

 大宇の今回の事業は、グローバルデベロッパーとして誇れる代表作になると期待されている。