ここから本文です

2018/08/31

<韓国経済>エスオイル、5兆㌆投じ石油化学工場建設へ

  • エスオイル、5兆㌆投じ石油化学工場建設へ

    エスオイルの温山工場。新たに第2プロジェクトとして150万㌧の生産設備を建設する計画だ

 エスオイルが蔚山(ウルサン)の温山(オンサン)工業団地で5兆㌆を投資する「石油化学第2段階事業」を進めている。2015年から4兆8000億㌆を投じた第1段階事業を終えたばかりだが、新たに大型投資を計画しているのは石油化学事業で競争力をつける狙いがある。また、この事業は雇用効果が大きく、造船不況などで景気後退に陥った蔚山地域に活力を吹き込むことが期待される。

 エスオイル(オスマン・アルガムディ代表)は、韓国の大手石油精製会社で、最大株主はサウジアラムコ。今回の第2段階事業のため、温山工業団地の埋立地約40万平方㍍を現代重工業から買い入れた。

 計画によると、2023年までに蔚山市の蔚州(ウルチュ)郡温山邑の温山工業団地で年間150万㌧のエチレンやPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)などの高付加価値石油化学製品を生産する。このため、スチームクラッカーとオレフィンダウンストリーム設備(ODC)を建設する。

 スチームクラッカーは、原油精製過程で生じるナフサと副生ガスを燃料にプラスチックの原料となるエチレンやその他の石油化学原料を生産する設備だ。これまで、経済性が低く、ボイラー燃料などで使われてきた副生ガスを活用する点で、原価節減が期待できる。


つづきは本紙へ