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2018/06/08

<韓国経済>ハンファグループ、経営企画室解体し支配構造改編

  • ハンファグループ、経営企画室解体し支配構造改編

                  ハンファのソウル社屋

 中堅財閥のハンファグループが、グループのコントロールタワーの役割を担っている経営企画室を解体する大々的な経営刷新に乗り出した。グループ全体の戦略と人事や財務などを統括する経営企画室を解体することで、今後各系列社の独立経営体制を強化する方針だ。今回のハンファの経営刷新は、金尚祚(キム・サンジョ)・公正取引委員長が財界に求めた支配構造改編に沿うもので、財閥改革の合図と受け止められている。

 ハンファが発表した経営刷新案は、①経営企画室の解体②理事会中心経営③系列社の責任経営④系列社間の内部取引解消⑤社会的責任強化が主要骨子だ。ハンファ関係者は、「経営企画室解体は理事会中心の経営と系列社の責任経営を強化するため」と明らかにしている。今後はグループの母体企業で産業用火薬や航空宇宙、貿易などを手掛けるハンファがグループを代表し、これまで経営企画室が行っていた機能の一部を担う予定だ。

 ハンファグループの経営企画室は、通貨危機直後の1998年に設置された構造調整本部が前身組織で、06年末からグループ全体を統括。系列社の重要な意思決定にも関与してきた。

 経営企画室をなくす代わりに、グループレベルの対外コミュニケーション強化のためのコミュニケーション委員会と、コンプライアンス経営を強化するためのコンプライアンス委員会を新設する。経営企画室の広報・法務機能を遂行する見通しだ。特に、コンプライアンス委員会には李鴻薫(イ・ホンフン)・元最高裁判事が委員長を務める予定だ。最近、韓進グループのオーナー家の各種の不法疑惑が浮き彫りになり、コンプライアンス強化が求められており、これに対応した措置とみられる。


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