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2001/10/26

<随筆>◇「鳳仙花」10周年の集い◇

 在日女性有志による同人誌「鳳仙花」が創刊10周年を迎え、先日記念パーティーが開かれた。

 「鳳仙花」の編集スタッフは、40代から60代の女性4人。最年長の呉文子さんは64歳になる。年を感じさせず元気に動き回る呉さんの姿に、いつも感心させられる。

 「日々の暮らしの中で感じる喜びや悲しみ、悩みなどを生活者である女の視点で記録してみたい」というのが発刊の動機で、実に様々な在日女性たちの「身世打鈴(身の上話)」が吐露されている。夫とのかっとう、老親の介護、家庭内暴力の息子など、正直読むのがつらい文章もある。

 けれども、それこそが「イデオロギー論争に明け暮れた男性たちが避けてきた」(呉さん)在日女性の生活史である。スタッフの1人である沈光子さんが、「書くことが生きる支えだった」とあいさつしたのが印象に残る。

 しかし、時代は大きく変わりつつある。呉さんが「身世打鈴の10年を経て、これからの10年はしなやかで、したたかな女の人生を載せたい」と語ったように、多様な生き方をする在日女性が増えてきた。

 そんな若い人の声も多く紹介してほしいものだ。スタッフの奮闘をさらに期待したい。(L)