ここから本文です

2001/02/02

<随筆>◇ソウルの「日韓交流祭」◇

 韓日が共同開催するサッカーの2002年ワールドカップ(W杯)を契機とした催しが両国で活発に開かれるようになった。日本貿易振興会が今月16日からソウルで開く「日韓交流祭『ジャパン・コリア・フェスティバル』」もその一つだ。

 韓日双方が2002年まで、相手国で同様の交流祭をそれぞれ3回開くことになっている。韓国側はすでに昨年11月から12月にかけて東京で「コリア・スーパー・エキスポ」を開き話題を呼んだ。

 この一連の催しは、両国政府が全面的に支援しており、いずれも総合展としては過去最大規模だ。展示内容は産業から文化まであらゆる分野にわたっており、まさに“いまの韓国”“いまの日本”に触れる絶好の場といえよう。

 今度の「日韓交流祭」は情報化、福祉・高齢化、環境がメインテーマで、ロボットやゲーム機、介護用機器、エコ商品など、日本が力を入れて取り組んでいる分野の現状を展示物や実演で紹介する。また、W杯開催10都市を含む26自治体が参加して観光や産業、特産品を紹介したり、業界団体が写真展、音楽コンサート、映画上映、伝統工芸の展示・製作実演、ファッションショーなどを行うため、老若男女が楽しめる展示会になりそうだ。

 ただ、「コリア・スーパー・エキスポ」では、あまりにも展示内容が盛りだくさんだったため、入場者の関心が散漫になっていたように思えた。日本側も含めて今後の課題になろう。

 展示会の良さは現地に行かなくてもナマで触れることができるところだ。「コリア・スーパー・エキスポ」では、会場のあちこちで韓日の人の触れ合いも見た。今回の「日韓交流祭」でも同じような光景が見られるだろう。このイベントが韓日をより近づける機会になることを期待したい。それは、1年5カ月後に迫ったW杯の成功にもつながっていくだろう。(T)