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2002/02/15

<随筆>◇韓国語ブーム◇

 日本で韓国語ブームが起きそうな予感がする。

 先日、韓日合作映画「ソウル」の舞台あいさつで、長澤雅彦監督は「韓国側スタッフと意気投合した。言葉が分かればもっと親密になれたと思う」と語った。「韓日国民交流年」の開会式で日本側親善大使の藤原紀香さんは、「トウッ ノリョクハゲッスンミダ」(一生懸命に頑張ります)と韓国語であいさつした。

 人気グループ、SMAPの草ナギ剛さんは、韓国語で話す深夜番組を持っている。有名人が韓国を語る機会がかつてないほど増えており、韓国語にもチャレンジしている。これまでに見られない変化であり、それだけ韓国が近くなっていることを物語るものだろう。

 大学入試センター試験では、今年から韓国語が採用された。外国語としては英語、ドイツ語、フランス語、中国語に次ぐもので、99人が初めて韓国語で受験した。平均点は165・40点(200満点)。英語より約56点高かった。

 受験生は他の外国語に比べまだまだ少ないが、平均点が高かったのは喜ばしい。受験生たちは本当に韓国語が好きなんだと思う。これが触媒になって、来年からは韓国語受験生がどんどん増えるかも知れない。

 韓国ではすでに日本語塾がたくさんあり、小学生の間でも日本語を学ぶことがちょっとしたブームだ。言葉の壁を感じることなく、お互いが胸襟を開いては話し合える時代は案外近いかも知れない。(V)