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2008/02/15

<随筆>◇神話のふるさとを訪問(パンムン)して◇                                            韓国ヤクルト共同代表副社長代行 田口 亮一 氏

 昨年12月7、8、9の3日間、神話のふるさと宮崎に行って来ました。

 これは宮崎県観光大使であり韓国パーカライジングの社長でもある木島さんのご推薦で、私の他にソニーの塩沢社長、三井化成の中川社長のお二人もご一緒で、宮崎観光協会からの御招待旅行でした。なぜ私が選ばれたのかははっきり分からんのですがアムトゥン(ともかく)行ってきたのです。

 午前10時に仁川空港を出発して午前11時30分宮崎空港到着。まずは日南海岸の波に洗われてできた千畳敷岩を見に行ったのですが、あちこちに韓国ツアーの人々が見うけられ、このへんで宮崎県が韓国からのツアー誘致に力を入れていることに思いあたり、今回の招待旅行がモガモンジ(何だか)そのあたりと関連が有りそうでクロックナー(なァるほど)と納得した次第でした。

 次に行った鵜戸神宮は神武天皇の父が産まれた地として知られ大洞窟の中に神社がまつられている珍しいものでした。次の小村寿太郎記念館見学あたりで日頃の運動不足がたたり脚がガクガクしてきましたが「おび天」を食べて頑張りました。日暮れが早く午後5時にはもうオドゥウォジゴ(暗くなり)、宮崎観光ホテルに着いたときにはもう真っ暗でした。食事後4人でモチョロム(せっかく)宮崎に来たのだからと宮崎ナイトライフ。カラオケクラブでは良い年をしたオヤジがマイクの奪い合いで、他のお客さんのヒンシュクを買いました。

 二日目はゴルフの日でフェニックスCCは平坦ですが両サイドが石と砂地で、ここに入ったらもう絶望ですが我々メンバーは実力もマクサンマッカ(どっちもどっち)で楽しく平和なゴルフを心がけました。ここは日本でも屈指の名門ゴルフ場なので料金も安くないのですが、私らの前の2チームは30代とおぼしき韓国夫婦チーム。韓国の人々の生活も本当に裕福になったもんだと感心しました。

 三日目は午後7時ソウル行きなので、それまで協会強力推薦の観光地巡り。最初に行ったのが西都原古墳群。ここにある県立西都原考古博物館では日韓交流展の最終日とかで太極旗がはためき、チマチョゴリの案内嬢がいたのは古代からの両国の結びつきをほうふつとさせ少し感銘しましたが、話が六千年も前のことですから正直何が何だか分かりません。次に行ったのが綾川渓谷にかかる世界最大級(高さ142㍍)の歩道吊り橋。イパンサパン(やけくそ)で渡りました。それから「酒泉の杜」も訪ね、意地汚く試飲のマッカリ風をガブ飲みして、午後5時30分に宮崎空港にもどりました。

 駆け足での宮崎巡りでしたが、ソウルに帰ってからは会う人ごとに宮崎の良さをPRして微力ながらウネ(恩恵)をカップゴイッスムニダ(恩を返しております)。ハングクサラムヨロブン、マーニカシプシオー(韓国の皆さん沢山訪問して下さァーい)。


  たぐち・りょういち 1943年満州国生まれ。東京都立大学人文科学部卒。69年ヤクルト入社、71年韓国ヤクルト出向。94年から同社共同代表副社長代行。