ここから本文です

2015/01/23

<随筆>◇阪神淡路大震災から20年◇ 康 玲子さん

 1月17日、阪神淡路大震災から20年の節目を迎えた。あの日、私の住む京都でも、震度5という経験したことのない強い揺れを感じた。実家は神戸市長田区で、電話も通じず、午後に家族は無事だと、臨時の特設公衆電話からの連絡を受け取るまで、生きた心地がしなかった。家族は一時わが家で避難生活をした後、神戸で父の友人宅の世話になったり、仮住まいしたりして、全壊した家を建て直した。私はテレビニュースの画面に釘付けとなり、自分が育った神戸の街の惨状に毎日涙を流していた。そんな母親の様子を敏感に感じたのだろう、その時小1だった娘が一時期チック症状を見せ、しっかり子どもたちを見てやらなければ、と反省させられたこともあった。


つづきは本紙へ