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2022/02/11

<随筆>◇『ある王妃の死』-今なお癒やせぬ歴史の闇◇呉 文子さん

 大寒入りの昼下がり、劇団青年座公演の『ある王妃の死』(シライケイタ作、金澤菜乃英・演出)を観に出かけた。タイトルの王妃とは明成皇后のこと。朝鮮王朝最後の26代王、高宗の正室で閔妃とも呼ばれた。日本では角田房子氏の著書『閔妃暗殺』によって広く知られているが、排日・親露政策をとっていた閔妃に対し、日本公使三浦梧楼は、閔妃の政敵である高宗の父親大院君を擁して親日政権を画策。


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