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2005/08/19

<総合>韓国原発・計20基1771万㌔㍗で世界6位

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            東海岸側に1-6号機が並ぶ蔚珍原発団地

 韓国標準型原子力発電所である蔚珍5号機と6号機がこのほど完工した。発電設備容量は各100万㌔㍗。これで韓国は計20基の原発を保有、原発の発電能力は1771万㌔㍗になり、世界第6位の「原発大国」に浮上した。また、新たに200万㌔㍗を加え、韓国は「6000万㌔㍗発電時代」を迎えることになった。

 完工式は、慶尚北道蔚珍郡現地で、李熙範・産業資源部長官、李義根・慶北知事、金容守・蔚珍郡守ほか域住民ら400人が参加して行われた。1999年1月に建設に着手、工事費4兆4700億ウォン、述べ人員800万人を投入した大型国策事業だった。

 韓国水力原子力側は、蔚珍原発5・6号機は2基とも国内の実情に合うように設計された加圧軽水炉型で、最新技術と厳しい基準を適用、安全性を向上させ、運転及び補修の便宜性も高めたと説明している。韓国でも昨年9月に月城原発2号機で重水漏れがあり、作業員が微量だが被爆する事件が起きており、放射能漏れ対策には設計段階から最新の注意を払った。

 この2基が生産する電力量は152億㌔㍗時で、国内総発電量の4・4%に当たる。石油火力発電所と比較すると、年間約8000億ウォンの外貨節約効果と年間約1280万㌧の温室ガス減縮効果がある。

 産業資源部関係者は、「今回の蔚珍原発5・6号機の完工で韓国標準型原発は計6基になり、技術発展とともに運営ノウハウを蓄積することで中国、ルーマニア、ベトナム、インドネシアなどへの原発輸出展望も明るくなってきた」と述べ、輸出計画があることを明らかにした。

 韓国原発は、78年に国内最初の古里1号機が稼働して27年で、霊光1―6号機、古里1―4号機、月城1―4号機、蔚珍1―6号機と計20基を保有するまでに急成長を遂げた。発電能力も61年にはわずか30万㌔㍗にすぎなかったが、現在はその200倍に増えている。政府はさらに、2017年までに新古里1―4号機、新月城1―2号機の計6基を追加建設する計画だ。