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2006/01/20

<総合>東北アのハブへ・釜山新港が開港

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    開港した釜山新港、巨大なクレーンが迅速にコンテナを処理する

 東北アジアのハブ(拠点)港をめざして釜山新港が19日、開港した。1996年の事業着手から10年、1年余繰り上げての開港だ。今回開港したのは、新港北側コンテナ埠頭の3バース(船が接岸できる空間)で、5万㌧級船舶3隻が同時接岸でき、コンテナを年間80万個(1個=20フィート基準)処理できる。30船席が完工する2011年には年間800万個以上のコンテナを処理できるようになり、東北アの物流メッカになると期待される。

 開港式はこの日午後3時からコンテナターミナルで行われ、盧武鉉大統領はじめ、国内外賓客と釜山市、慶尚南道住民ら2000人が参加した。盧大統領は、「東北アジア物流ハブの新しい章が開かれた」とあいさつした。 

この釜山新港建設工事は、総額9兆ウォンを超す大規模なナショナルプロジェクトだ。開港した3船席は、岸壁の長さが1・2㌔。5万㌧級の大型船舶が接岸できるように17㍍の水深を確保している。岸壁には高さ130㍍の巨大なクレーンが22列で並んでいる。

 釜山新港湾㈱の関係者は、「すべてが最新鋭装備であり、作業変更などすべての指示はコンピューターモニターを通じてなされ、効率性は極めて高くなった」と話した。特に、コンテナの搬入・搬出を迅速・正確に処理するクレーン技術者たちの技術は世界最高水準との評価を得ており、1時間でコンテナ30個以上を処理できるという。

 計画では、2011年までに30のバースをつくり、5万㌧級25隻、2万㌧級5隻が同時接岸できるようにする。コンテナ処理能力は804万個になる。また、既存の釜山港の21船席を合わせると船席は合計51になる。また、新港の背後に釜山港をはるかにしのぐ93万坪(1坪は3・3平方㍍)の敷地を確保しており、釜山・鎮海経済自由地域と隣接している。

 釜山海洋水産庁では、「単純な物流処理でなく、貨物分類・再包装・加工など付加価値を創出する港として成長させたい」と語った。

 競争相手の上海の洋山港は2020年まで50バース規模で開発されており、16船席ができる2010年には年間コンテナ処理能力は2500万個に拡充される。加えて、労賃などで運送費は洋山港のほうが割安だ。だが、洋山港は陸地から遠く離れた島に港湾をつくり、橋で陸地と結んでいるので地理的にも釜山新港が有利で、最終的に釜山新港がハブの座につける可能性は高いと専門家は指摘している。