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2007/02/02

<総合>サービス収支・過去最大187億㌦の赤字

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 韓国の国際収支に危険信号が灯っている。サービス収支の急激な悪化に伴い、経常収支黒字が激減、今年は10年ぶりに赤字転落する恐れが出てきたからだ。韓国銀行が31日発表した「2006年の国際収支動向」で明らかになった。それによると、昨年のサービス収支は過去最高の187億6000万㌦の赤字を記録、これにより経常収支黒字は前年の半分以下、60億9000万㌦に激減した。民間研究機関からは、「今年は10億-20億㌦台の赤字に反転する」との予想も出ている。

 「輸出で稼いだ外貨が海外旅行で飛んでいってしまった」。ある経済専門家は、昨年の韓国の国際収支の特徴をこのように表現した。

 韓銀統計によると、モノやサービス取引などからなる経常収支は1997年の通貨危機以降、黒字を継続している。2004年には黒字幅が281億7350万㌦にまで拡大した。だが、この年をピークに下降線を描き、昨年には60億9000万㌦に急減した。前年の149億8000万㌦に比べて半分以上の大幅な減少だ。

 この経常収支の黒字減少は、大きく2つ原因がある。一つは、商品収支黒字の減少。昨年の黒字額は292億1370万㌦で、前年に比べ10・6%減った。これは03年の219億5200万㌦以来の最低値だ。輸出は昨年、14・5%の2ケタの伸びを示したが、原油をはじめ国際原資材価格の上昇で輸入が急増(18・4%)したため、黒字幅が減った。

 もう一つの原因は旅行・送金・ロイヤルティ支払いなどからなるサービス収支の赤字拡大だ。これが経常収支悪化の決定的な役割を演じた。昨年のサービス収支赤字額は前年より51億㌦(37・4%)多い187億6000万㌦を記録した。04年の80億4000万㌦に比べ2倍以上の大幅な赤字拡大だ。このサービス赤字拡大の大きな原因は旅行収支の悪化にある。

 昨年1年間に海外旅行や留学・研修などに使われた費用は182億4000万㌦に達する。これは主力輸出品の携帯電話の年間輸出額より16億㌦も多い。旺盛な海外旅行・海外留学熱で支払いが増える一方で、外国人の韓国旅行で使う額は逆に減少。この結果、旅行収支は129億2000万㌦の赤字を計上した。さらに、海外送金なども増加し、全体のサービス収支は過去最大の赤字を計上することになった。

 いうまでもなく、国際収支とは、対外経済取引を記録した国家の家計簿というべきもので、適正水準の黒字を維持することが安定的な経済成長に欠かせない。国際金融市場で信頼度を高める助けにもなる。最近の急激な経常収支悪化はその点からみても危険な徴候だ。

 今年の経常収支見通しについて、経済専門家たちは「さらに悪化するのは避けられない。サービス収支赤字は200億㌦に拡大し、経常収支も赤字転落する可能性が高い」と悲観的だ。