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2007/03/09

<総合>大詰め!韓米FTA最終交渉始まる

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    最後交渉で握手する金宗壎韓国側代表(右)とカートラー米国側代表

 昨年2月から始まった韓米FTA(自由貿易協定)交渉がいよいよ大詰めを迎えた。第8回本交渉が8日、双方200余人の大型交渉団(韓国120余人、米国80余人)が参加してソウル市内のホテルで始まり、これを最後に大型交渉団による本交渉が事実上終了する。このため、農産物や自動車、医薬、貿易救済など争点分野でし烈な攻防が予想される。特に、コメなど一部争点では双方とも一歩も譲らない構えであり、 果たして最終日の12日までにどんな決着がつくのか、関心を集めている。

 韓米両国は、3月末までに交渉を締めくくるため、第8回交渉期間中にすべての争点での合意をめざし、柔軟姿勢で臨んでいるという。

 この間妥結への地ならしが進められてきた。先月26日にはワシントンで金鉉宗・通商交渉本部長とスーザン・シュワブUSTR(米通商交渉代表部)代表による韓米通商長官会談が開かれ、争点について深く細部の内容に至るまで協議し、80%近くの争点について合意をみたという。さらに今月5、6日にワシントンで行われた次官級を首席代表とする農業関連の高官級会談では、韓国側の不利な農業と米国側の不利な繊維をビックディールで妥協を図る方向で一部見解一致をみたと伝えられた。

 さらに、本交渉で完全妥結に至らない場合、高官級交渉や双方の首席代表と分科委員長だけが参加する2対2交渉などで3月末までに最終妥結を図る点で双方とも一致をみている。

 実際、交渉妥結への意気込みはかなりのものがある。米国側はFTA交渉に合わせて訪韓したポールソン財務長官が7日午前から権五奎・副総理兼財政経済部長官、金通商交渉本部長、盧武鉉大統領を相次ぎ表敬訪問し、韓米FTA妥結に向けて争点調整に当たった。

 今回の最終交渉でも解決が困難と思われる争点としては、コメや牛肉をはじめとする農産物処理案、著作権延長問題、開城工業団地の原産地問題、金融分野の短期的セーフガード(緊急輸入制限措置)、放送・視聴覚サービス問題、投資家・国家間訴訟制度などが挙げられている。特にコメと牛肉、オレンジなどの農産物は、これまでの交渉でも双方が手の内を完全に明かしていないため、今交渉で最も激しい攻防が予想される。