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2009/12/18

<総合>5%成長、20万人雇用創出へ

  • 5%成長、20万人雇用創出へ①

    来年の経済政策の方向を論議した大規模官民合同討論会

  • 5%成長、20万人雇用創出へ②

 政府は、李明博大統領主宰で首相や各官庁、研究機関、国内外専門家、学界、経済5団体、韓国銀行、与党などの関係者150余人が出席する官民合同討論会を開催し、2010年の経済運用策を発表した。来年の経済成長目標を5%に設定、拡張的財政政策を展開する方針だ。特に、雇用問題を重視し、来年には20万人の雇用創出を掲げた。そのため、大統領が主宰する国家雇用戦略会議を新設し、教育、労働、産業、福祉など雇用創出と関連する全分野にまたがる対策を来年上半期(1~6月)中に樹立することになった。

 政府予測によると、韓国経済の成長率は今年プラス0・2%が見込まれ、来年には5%にまで回復する。これは、世界経済の成長率が今年のマイナス1・1%から、来年には3・1%のプラス成長に転換するとの見通しが前提になっている。

 政府の来年成長見通しは、KDI(韓国開発研究院)の5・5%よりは低いが、韓国銀行の4・6%、サムスン経済研究所の4・3%よりは楽観的だ。

 景気指標としての重要な民間消費は来年に4・2%増え、設備投資は11・0%に急回復すると期待している。また、消費者物価は3%上昇を予想。経常収支は黒字幅が150億㌦に縮小するとみているが、これは輸入が今年のマイナスから21%増に反転することを前提としている。

 来年の経済政策のキーワードは「雇用」だ。景気指標は改善しているものの、雇用の体感温度が改善させなくては国民が景気回復を実感することはできない。事実、今年の就業者は昨年に比べ7万人減少する見込みだ。世論調査によると国民の72・6%(複数回答)が「雇用創出と庶民生活の安定」を最も望んでいる。

 ここには「成長なき雇用」といわれる構造問題もある。このため、政府は放送、観光・レジャー、医療などサービス産業を育成すると明らかにしている。政府は医師、弁護士、薬剤師など専門資格士市場の先進化も進める。このほかに、新規ベンチャー企業を1万社増やし、2012年までにベンチャー企業3万社を育成する計画も立てている。特に、新設の国家戦略会議は、雇用創出の障害を取り除くなど雇用問題全般を扱うコントロールタワーの役割を担うことになるが、雇用創出のためには何よりも企業の投資促進であり、その対策も必要となろう。

しかし、5%成長、20万人雇用創出を打ち出しているが、このような意欲が実際の成果につながるかは未知数だ。世界経済の先行きには二番底の懸念があり、必ずしも楽観はできない。来年も危機管理が怠れないが、外部衝撃の直撃を受けないよう経済体質を強化することがますます重要になっている。