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2009/07/24

<総合>韓国株式市場活気・総合株価指数1500突破

  • 韓国株式市場活気・総合株価指数1500突破

    総合株価指数が上昇を続けている。23日には午前中に1500を突破した

 韓国の株価が急速に回復し、株式市場が活況を呈している。22日のソウル株式市場で、総合株価指数(KOSPI)は1500に迫る1494・04を記録、先週から7営業日続伸し、今年最高値を更新中。翌23日には午前中現在、1500を突破した。現在の株高は外国人投資家の買いが殺到しているためで、韓国経済の先行きを好感していることが背景にある。

 22日の総合株価指数は、前日比5・05ポイント上昇、先週火曜日から続いている株高傾向が持続している。この日はポスコ、韓国電力、現代自動車、SKテレコム、現代モービスなどが堅調だった。

 これで、総合株価指数は、年初の1157・40に比べ336・56ポイントの上昇となり、昨秋のリーマンショック以前の水準に戻った。ちなみに22日の総合株価指数1494・04は、昨年9月25日の1501・63以来の最高値だ。

 このような韓国株式市場の回復は、まず第一に世界経済危機の中で韓国企業が善戦していることがあげられる。サムスン電子や現代自動車など韓国を代表する企業の第2四半期(4~6月)業績が予想を上回った。金融情報提供業のFNガイドによると、サムスン電子など時価総額上位10社の今年の純利益は16兆4427億ウォンに達し、昨年より65・4%増えると予想された。

 株式市場関係者は、「自動車とIT企業の場合、特に金融危機後に米国以外の中東、アジア、欧州へと市場が広がった。韓国企業の世界市場シェアは引き続き高まりそうだ」と見ている。

 また、トムスン・ロイターによると、韓国上場企業の今後12カ月の1株当たり純利益(EPS)見通しも(年初を100とする時)102・9に高まった。先進諸国のEPSが引下げられているのと対照的だ。

 投資銀行の評価も高まっており、韓国の経済成長率を一斉に上方修正している。韓国市場に対して慎重なモルガンスタンレーも最近の報告書で、韓国経済はウォン高、製品競争力強化、中国経済のV字回復などで急速に回復するだろうと分析。

 金融危機の影響から韓国が他国よりいち早く脱出するだろうとの見通しのもと、この間韓国市場から流出した外国人投資家が再び戻っており、上半期実績で外国人の買い越しは14兆ウォンを超え、株価上昇を牽引している。

 市場関係者の間では、「1500突破後に下げ圧力が働くだろう。秋口になって本格的上昇局面が始まる」との見方が多い。

 一方、株高に伴いウォン高も進行している。22日の対ドル相場は前日比0・50ウォン高の1㌦=1248・00ウォンを記録した。7営業日連続のウォン高だ。最近のウォン高の最大要因は株価上昇だ。韓国株が上昇基調に転じると、外国人投資家はドル資金を持ち込み、ウォンに換えた上で韓国株を買う。その結果、為替相場はウォン高に振れる。

 しかし、長期的にウォン高が続くかどうかに関しては否定的な見解が多い。輸出企業の採算悪化を懸念する為替当局が市場介入に乗り出し、ウォン高を阻止するとみているからだ。為替ディーラーは「当局が介入している形跡はないが、当局が介入するかもしれないという予想からウォン高にブレーキがかかる」とみている。

 ウォン相場は4月30日に一時1ドル=1282ウォンまで上昇した後、北朝鮮リスクでウォン安となった今月13日を除き、2カ月余りにわたり1230~1290ウォン圏内で推移している。市場関係者は「ウォン高が進んでも、1200ウォンを超えるのは難しいのではないか」と予想している。